2月8日リリース12枚目のアルバムBUTTERFLYの8曲目wild flowerを聴いていて、
これは以前の曲のセルフカバーかな?と一瞬思ったのは理由のないことではなくて、たくさん聴いているようでわたしには知らない曲があるのと(賽は投げられたがそう)、「何もない地表に花咲いた」というフレーズがとてもラルクアンシエルらしいと思ったから。
それで急遽、制作年がいつなのかをネットで調べたところ、れっきとしてBUTTERFLYが初出の作品だったことがわかり、さらにとてもありがたいことに、wild flower制作にまつわるインタビューを雑誌what’s in!?から引用してくれているブログがあった。それによると、「頑張ろう」とは違うアプローチを試みた震災を意識した曲との事で、引用主にもとてもとても愛されている曲と分かった。
それで心あらためて聴くと、瓦礫の荒野を吹き抜ける風のような緩急豊かな声の伸びやかさといい、大地のようなベースやドラムの響きといい、キュウウウンと軋むような引っ掻くような、単に美しくメロディアスとは違う悲劇性を内包しつつVoと絡み合うギターといい、ken氏がよくいう「光景」が浮かんでくるようでわないか…
それで気がついたらこの曲についてギター表現上何を語っているのか知りたくなってken氏表紙のGuitarMagazi3月号を衝動買いしていた。なので、wild flowerについて語っている箇所を少しだけ引用しよう。
◆インタビューアー「wild flowerは?」
◎Ken氏「3曲(ken氏作曲の「CHASE」「未来世界」「wild flower」)の中では一番最初に作ったのかな。これも音色から考えていった曲で、ストリングスとグロッケンから始めて、”ああ気持ちよくできた。ここで一回ギターを弾いてみるか”って感じで作っていきました。いろんな楽器が複雑に絡み合うけど、出ている空気はすごくシンプルに音色を感じられる曲になったなあと思いますね。最近ギターを弾いていて楽しいのは、このリズムでこの音程で出す音があったとして、それをどの音色で出すかってことなんです。ディストーションサウンドでの弾き方を柔らかくしたり強くしたりするのも、その音の前後があっての表現だと思うんですよ。そういうものがずっと表現していけるようなプレイが乗った曲がいいなというのは思ってますね。」
◆ken氏による『BUTTERFLY』全曲解説での08.wild flowerについて
「左チャンネルのクリーンはなるべく素朴に、淡々と朗読しているような感覚で弾いていきましたね。それに対して右チャンネルは、同じ拍の中でもスタッカートとかレガートを使い分けながら、ほぼソロを弾いている感覚で弾きました。」
ストリングス、グロッケン、ディストーションサウンドなどといった専門用語は難しくてわたしなどには分からない。ディストーションサウンドについてだけは調べたところ、ギターの音色を機械を用い歪ませること・もしくはその一形態のようだった。(参考ギターレッスン 【きっと理解できるエフェクター:歪みとは】2/8
↑長すぎて見れないという場合は7:40あたりから)
とはいえ曲を聴く上で知らないといけない知識なんてことはないから、気にしないでいいのだ。単にkenさんが何を言っているか知りたかっただけ。ギター雑誌なので「ハイタンラブ☆」とは言っていないけど(他の雑誌でもとくにいいません)、ハイタンはじめ他メンバーが楽曲にどう関わったかというあたりはやさしー感じで少し語っていた。
歌詞もまた気持ちがこもっているというかオーラがたちこめているというか、日本語英語併せて語彙数が豊富で華やかだし、最後「僕の一輪」ではなく「僕らの一輪」と複数形なのが、え!!となぜか驚きつつもあったかい。