28日の、夕刊

【政治】
辺野古移設を明記 日米が共同声明発表
2010年5月28日 夕刊
首相公邸前で記者の質問に答える鳩山首相=28日午前
 日米両政府は二十八日午前、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先を米軍キャンプ・シュワブのある同県名護市辺野古周辺とする外務・防衛担当閣僚(2プラス2)の共同声明を発表した。政府はこれを受け、二十八日中に臨時閣議を開き、対処方針を決める。 
 共同声明は移設先について、千八百メートルの滑走路を持つ代替施設を「辺野古崎地区とこれに隣接する水域に設置する」と明記。滑走路の場所や工法などの移設計画の詳細は、事務レベルでの検討を「いかなる場合でも八月末日までに完了させ」て、次回の2プラス2で最終合意を図るとした。現行計画の埋め立て構想を軸に調整が進む見通しだ。
 声明は、二〇〇六年に合意した在日米軍再編のロードマップ(行程表)を「着実に実施する」と明記。一四年までの移設実現の目標に関しては「環境影響評価(アセスメント)手続きおよび建設が著しい遅延がなく完了できることを確保」することとした。
 沖縄の米軍基地負担軽減に関しては、訓練の県外移転を拡充するとし、鹿児島県・徳之島の活用を検討することを明記。沖縄県外の自衛隊施設の共同使用もあり得るとした。米領グアムなど国外への訓練移転も検討する。
 声明は沖縄をはじめとした在日米軍のプレゼンス(存在)が「日本を防衛し、地域の安定を維持するために必要な抑止力と能力を提供することを認識した」とうたった。
 声明発表に先立ち、鳩山由紀夫首相はオバマ米大統領と電話で二十分間会談し、代替施設建設や沖縄の基地負担軽減に努力していくことで一致した。米ホワイトハウスは「両首脳は普天間を移設する政治的に持続可能で運用上も実行可能な計画に到達した」とする声明を出した。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2010052802000218.html