ああ、ほうれん草が只で食べられると思ったのに…
先日、関東地方は朝から大変な豪雨に襲われた。それは「バケツの水をひっくり返したような」と言って過言でないほどの大雨だった。その日わたしは朝から出勤だったので、ゴウゴウした感じの雨の音を聞きながら、
「ひどい雨だなぁ、やだなぁ、休みたいなぁ」
と、布団の中で二度寝していた。
が、唐突に、庭のことが思い出され、「あっ」と内心叫んだのであった。
この大雨じゃ、わたしの庭はいったいどうなっていることか?
わたしのアネモネ、わたしの宿根ビオラ、わたしのスイートピー、そしてそして、いまだ芽の出ていないっぽいわたしのほうれん草は!!!
いったい、ほうれん草ってのは、種を蒔いてから何週間くらいで芽が出るものなんだろうか?
意外とこういう基本的な情報が各種ソースから抜けていることは多く、そんなことすらわたしは把握していなかった。この前当ブログに「ほうれん草とスイートピーの種を蒔いた朝」をupしたのは11月07日であるから、かれこれ一ヶ月は経過しているというのに。
そんなでまあ、わざわざ庭に出ることはしなかったものの(そんなことをしたら、膝あたりまで泥だらけになり、肩から背中からずぶ濡れになっていただろう)、窓越しに庭を見ると、豪雨で庭がひっくり返っていた。
ただ、アネモネやビオラを植えたあたりは、やや土を高くしてあったためか、比較的無事だった。反面、ほうれん草とスイートピーを植えたあたりは、耕してフカフカにした四角い面積分「陥没」!!していて、そこへ雨水がたまり放題たまり、そこへさらに激しく雨が打ち付けている最中だった。
その時のわたしの胸中はいかに?
まず最初に思ったのは、「あーーあ、ほうれん草の種全部流れちゃったヨ…」というものだった。
ついで考えたのは、「こういう事態を想定して『うね』をちゃんと作っておくべきだった」ということで、晴れた日ばかりでないと知り尽くした先人の知恵には、それなりの合理性があるのだと、神妙な気分になった。
ちなみに「うね」とは、土を帯状に山盛りしたやつで、よく畑で見かける光景である。
(→うねの説明)
ほうれん草とスイートピーの種を蒔いたあの朝、わたしとてうねを作らねばならない事は、種の袋に書いてあったから知っていた。しかし、いざそれをやろうとしたら、盛り上げ用の土が足らなくなってしまったである。
なんともはや、考えてもいないことが起きてしまったのだ。アタマの中では簡単にいくと思っていたところ、いざやると想定外の事態に陥ったのだ。土などそこらへんにいくらでもあるだろうと思われるかも知れないが、ほうれん草の土は、「一週間前に『苦土石灰』を混ぜ込んだ土」であるから、そこらへんのとは違う。
あちゃちゃちゃーと焦ったが後の祭り。
しばし呆然とした後、何とかなるだろうと、そのまま種を蒔いたという次第だ。
今思えば、陥没した地面に雨がガンガンたまっている光景も写真に撮っておけばよかったが、そんな気力は失せていた。
と、いうことで、あれから数日が経過したほうれん草畑、跡地。
↑ほんとうにもー噴飯ものだけど、誰かが畑を踏んづけていった跡が。
今の望みは、スイートピーの芽?らしきものなら出ていることで、スイートピーは食べられないけど綺麗だし、聖子ちゃんの歌にも出てきたやつだから、春になって咲いてくれるかもーとは思っている。