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ラルク『SMILE』ASIN:B0001FA9PK感想

SMILE (DVD付初回生産限定盤)...
トラック
1. 接吻
2. READY STEADY GO
3. Lover Boy
4. Feeling Fine
5. Time goes on
6. Coming Closer
7. 永遠
8. REVELATION
9. 瞳の住人
10. Spirit dreams inside

■接吻
words : hyde / music : ken
これはしょっぱなからハードロック? という出だしでかっこいい。
と思ったら、途中からハードロックもへちまもなく、ラルク以外の何者でもないあたりに展開していくあたりがすごい。

■READY STEADY GO
words : hyde / music : tetsu
いつ聴いても元気が出てくる、かっこよくてラブリーな曲。
音楽界全体の中でも、ヒットチャート向けシングルとして、今年一番の収穫と断言して間違いなし。

■Lover Boy
words & music : ken
kenが初めて詞を書いた、ということで注目の一曲。
きわめて直截に性的な歌詞なのだが、仕上がりは硬質で男っぽい。
黒豹が獲物を狙って牙を研ぎ澄ましているムード。

■Feeling Fine
words : hyde / music : ken
基本を押さえつつラルク流に展開ということなのか、「これは乾杯ラガー@@?」という記述をあちこちで見かけた。言われてみれば、確かにそうだ。
わたしは「乾杯ラガー」以前に、なんとなく照れた。
歌詞は、長くラルク仕事からフリーだった時期のことを歌っている印象だ。

■Times goes on
words & music : tetsu
今まで、ファンに対する苦言(としか聴きようがない)を歌詞にこめることの多かったtetsuが、「はじめから判っていたはずなのに」「君のためなら道化師になって歩いて行くよ」「夢見ていたのは僕のほうさ」など、和解の握手を差し出しているようだ。
アルバムタイトル『SMILE』は、「Times goes on」に一番ふさわしいかもしれない。
しかしこの歌は、アルバムジャケットと同じように、まだ笑っていない。「君」も、「君」の笑顔をまだ見ていない「僕」も。
「Lover Boy」の歌詞は表現に工夫がなされているが、「Times goes on」は素直にそのまま歌の心が歌われている。
ラルクのバンド物語が好きなわたしには、この友情の篤さが嬉しい。

■Coming Closer
words : hyde / music : ken
わたしは「花葬」で初めて聴いたのだが、天に向かって祈り叫ぶようなあの発声法を、何というのだろう? この曲はそれがふんだんに聴ける。
歌唱だけでなく、それと一体化した音の作りも、すごいとしか言いようがない。
ラルクが好きか嫌いかの分かれ目になる曲だろうが、もしも前者なら、音楽はここまでエクスタシーを与え得る、という証明だ。

■永遠
words & music : hyde
むしろアカペラに近く聴きたい。
と思うのだけど、取り囲む音が分厚い。ベースが何本とかギターが何本なんてききわけられないけれども、まるで音の城壁を築いて、中にある大事なものを守り抜こうとしているようだ。でなければ、女性ファンの失神防止策か? (「君にはいつも(略)注ぎ込んであげたいよ」あたりが特にやばいぞ)
しかし、それらすべて含めての「永遠」を味わうことにする。

■REVELATION
words : hyde / music : yukihiro
曲順がうまいなぁと思うのは、「永遠」でウルトラシリアスになっていたところに、この曲が蹴飛ばすように来てくれるところ。

■瞳の住人
words : hyde / music : tetsu
圧倒的なビジュアル効果のために、外見がよく騒がれるhydeが、ものすごい高音を歌い上げるということで、そちらが注目された曲だ。
歌の解釈は人それぞれだろうけども、わたしには、長年のファンに対するラブレターのように聴けた。
次々に新しいバンド、新しいビジュアルは生まれ、どんどん季節は移り変わっていくけれど、そんな中(これからも)君の瞳の中にいられたらなぁと。
幸か不幸か、人の美のピークは30~34歳くらい。ここを何とか切り抜けた彼であるから、これからは落ち着いて音楽に取り組めるであろう。この地点が、今までのファンとのお別れ地点になるかもしれない。でも、もしもまだ「君」が「僕」を瞳の中に住まわせてくれるなら、うんといい場所へ連れて行こう…。
「高み」そして「永遠」という概念が彼にとって至上命題である。
聴く者のたましいを、どこまでも高みへと導き永遠の中に刻み込もうとする、強い意志を感じさせる曲だ。

■Spirit dreams inside
words & music : hyde
どうしてこんなスゴイのが出てこれるのか。
いったい、どこから湧いて出たのか。
何でも、映画『ファイナルファンタジー』(2001年)のエンドロール曲だそうだ。
参考:ファミ通.com
この曲に欠点があるとすれば、3分43秒と短すぎることと、ひょっとして、ライブ向けではない?
聞いたところでは、映画もこの曲も「おおこけ」したそうだ。
その無念のせいか、再びこうやってアルバム内に収録され、付録DVDでもライブ風景が筆頭に収まっている。
さぞや売りたかったろう。なんでこれが売れないのか?
日本人の音楽の趣味が悪いのだろうか?
判らない。
(もっとも当時のわたしは存在すら知らなかったんだけど;)
このベース弾いているのtetsuさん? えらい気持ちがいい。

SMILE (DVD付初回生産限定盤)...