我が家の立憲民主主義ボトムアップ作戦
うちには三人の若人(わこうど)がいる。彼らが10月22日(期日前でも可)に投票所へおもむき清き一票を投じるのか、それとも20時10分前になっても自室に篭もって尻を上げないのかは、今のところ不明だ。
できれば投票してほしいのが親心&有権者心&舞侶臥ー心。かといって親としての権力をふるい「投票しなさいよ!! 投票投票投票投票投票しなさいよっ!!」と感情的にわめいても効果ないだろう。そればかりか「パワハラやめろ」とか言われこっちが傷つくのがオチである。
そんなのはヤダ。なので、まずはそういうのはやめて、こう聞いてみた。
「たっくんさ、今度の選挙、どこに入れる?」
「うーーん、何を基準に決めたらいいのか、悩むんだよね」
「そっか。たっくんは、政治家にどういう政策をしてほしいと思ってる?」
「これは…前から思っていることなんだけど」
お、何か考えがあるのか? なんだなんだ
「うん。何?」
「敷金礼金を只にしてくれる政策をやってほしい」
…。かなり具体的だ。なるほど。
「ああそうか。一人暮らし、したいんだもんね」
そう、たっくんは以前から一人暮らしをしたくてたまらないのである。けど、それができるほどには給料は高くないのである。
「家賃も安い方がいい?」
「もちろん」
「ってことは~ 相対的に言って給料が上がれば家賃も安く感じるわけなので、若者の給料上げる政策かな?」
「まあ相対的に言えばそうなるのかな。
あと思ってるのは、都内はマンションの建設ラッシュだけど、大きいマンションと小さいマンションなら、大きいマンションの方が家賃が安いべきじゃないかと思う。なのに、たいして変わらない。これは変じゃないのか?」
…なるほど。マンションに住みたいのか? 若者の一人暮らしというと、「安アパート」をイメージしていたが。
「確かにねー 大きくても家賃は変わらないんだ?」
「変わらないんだな、これが」
「と、いうことは、住みやすい家賃のマンションを建てるか、マンションの家賃を下げる政策。あるいは若者向け住宅政策を打って出ている政党かな?」
「ぴったりなの、あるのかな?」
「ぴったりがあるかどうか、わからないけどね。でも、若い世代のそういうニーズを伝えられる政党がいいんじゃないかな。とある政党がこういうことを言ってるよ。今みたいに上から押しつけられるのは民主主義って言わないんだって。下からの要求とか気持ちを生かすのが民主主義なんだって!!」
なかなかいい事を言う母である。たっくんも、ふーんという感じで耳を傾けてくれた。
そんなで、いい年した我が子に甘ちゃんなこういう親からは、一刻も早く独立した方がいいのである。そのためには若者住宅政策など、もろもろの政治の力が必要なのだ。投票しよう、そうしよう。