秋葉原事件研究
被害者が搬送された都内の各病院では懸命の治療が続いたものの、次々に死亡が確認され、駆け付けた遺族らはぼう然とした。
「無念としかいいようがない」。東京・港区の東京慈恵会医科大付属病院で亡くなった男性(74)の妻(74)は、消え入りそうな声で話した。
妻の話によると、男性はこの日、長男と2人で買い物に出かけ、事件に巻き込まれ、トラックにはねられた。「昼ご飯を食べてくるからね」。2人は元気に出かけていった。突然の事件に、長男も「気がついた時には父親がいないのでびっくりした。その時のことはよく覚えていない」とショックを受けた様子だったという。「正義感の強い人だった」と妻は振り返り、「やりたいことがたくさんあったでしょう」と悔しさをにじませた。
(後略)
(2008年6月8日20時31分 読売新聞)
こういう大事件があっても(というか、大事件であればあるほど)テレビを見る気がしなくて、もっぱら情報源はネットに頼っている。けど、ネットの記者って新聞の記者より同じ読売でもレベル低いのかなぁ? 上記の記事も違和感を感じて仕方なくて。だって、「正義感の強い人だった」という被害者を語る定型文、こういうのは、暴力沙汰を止めるなど、正義感ゆえに被害にあった人の場合に適応されるのではないか。こういう場所で使うと「関係ないじゃん」という感想につながり、逆に失礼に当たらないか。同様に「やりたいことが云々」は、若い人が被害者の場合だけで、40才の被害者だって今さら使えない定型文ではないだろうか? わたしは不謹慎にも「74ならもう平均寿命ですから!!」とプと吹き出してしまったではないか、どうしてくれるんだ!?人格に傷がついた。
そこへ行くと、BBCは極東に起きた事件でも詳しく真面目に報道している。
☆Japan police probe stab ‘warning’
Police in Japan investigate if a man who went on a stabbing spree in Tokyo warned of his intentions on an internet site.
9 Jun 2008
→事件後の東京の様子。経過をちゃんと追っていて、流石
☆Bewilderment in Tokyo after attack
The BBC’s Chris Hogg reports on the aftermath of a Tokyo knife attack in which seven people killed.
8 Jun 2008
→BBCのクリス・ホッグがレポートした記事。日本の報道と同じ内容にプラス、日本社会の圧力(格差社会のことと思われる)と関連するのではないかと考察。
☆Seven dead in Tokyo knife attack
Seven people are killed and 10 injured in a busy Tokyo shopping district after a man rampages with a knife, local media say.
8 Jun 2008
→秋葉原という街の紹介として、electronic gadgets and video games and is especially popular with people interested in comic books and distinctive fashionと解説するなどその的確さには文句の付けようが無い。また、日本で働くイギリス人で、たまたま秋葉原に居合わせたJames Slaymakerに目撃談を聞くなど、日本報道の翻訳オンリーでない。
☆In pictures: Tokyo stabbing
Images from Tokyo, where a man has gone on a stabbing spree, killing seven people and injuring 10 others.
8 Jun 2008
→日本で出ている主要写真を掲載
☆ ☆ ☆ ☆
ところでそんなBBCも、犯人がネットの掲示板に書き込んでいた内容までは言及していないようだ。
今見たら「 06/07 09:14 隣の椅子が開いてるのに座らなかった女の人が、2つ隣が開いたら座った さすが、嫌われ者の俺だ」
とはなんてくだらない自意識過剰なんだろう。あーバカらしい。オトコの隣の席って、空いても座らない女性って普通だよ。バカ垂れ!
ワイドショーもわいのわいのとお祭りみたいに盛り上げて吐き気がするが、こういうのも疲れる。
キーワード的には、非モテ(という自意識に取り付かれるあまりますますドツボにはまる)という個人的な問題。
あと派遣という社会問題が絡んでいる模様。