2ちゃんねらー発・あのひの噂
数日前、知り合いの2ちゃんねらーが蒼ざめた顔でこんなことを言う。
「外務省の官僚が1500万円ホテル代踏み倒したって話で、一日中ワイドショーが官僚攻撃で盛り上がっていたでしょう? あのことでさ、もう大変な騒ぎになっているんだよ、もう怖い話が続々でさ」
「へー…あたしはワイドショー見ないから知らないけど、その外務省のはニワニュースに書いてあったよ」
「ニワニュース?何それ」
「2ちゃんねらーのくせに知らないの?」
「2ちゃんねらーじゃないもん」
2ちゃんねらーというのはなぜか肝心な時になると2ちゃんねらーであることを否定するのが不思議であるが、あんだけ2ちゃんねるに入り浸っていれば立派な2ちゃんねらーに決まっている。その2ちゃんねらーが言う「大変な騒ぎ」だって、2ちゃんねるの特定板で騒ぎという意味だろうから、そんな騒ぎが本当に騒ぎといえるのか不明ながら、(一部)2ちゃんねらーにとっての世界観としては騒ぎも騒ぎの大事件らしい。
「それがさ、ほんとすごい騒ぎで、1000件で一杯になる板がもう三つも立ってさ」
と、かなり本気で蒼ざめている。わたしとしてはその怖い話ってのはあまり聞きたくなくて、経験上2ちゃんねらー発の怖い話は碌な話でないことが多い。特に、北朝鮮、在日、反日、KCIA絡みのくらーい話であることが多いので早くも耳を塞ぎたい気分。
今回も、その2ちゃんねらー(仮にトモミとしよう)の話がイマイチ要領を得ないので断言はできないながら、やはり朝鮮がらみも混ざっている。でもってさらに、外務官僚のホテル代踏み倒しの話に突然「デビ夫人のブログ」が絡み、デビ夫人はブログに、ホテル代を請求しているナントカちゅう女性オーナーのことと、オーナーのホテルのプールで過去に浮かんだ遺体の話を、サラリと書いているらしい。
テレビのワイドショーは、デビ夫人のそのブログの翌日、バッシングして盛り上がっていた外務官僚の話をピタリとやめ、赤塚不二夫一色、ニャロメー、レレレのレー、シェーーッ、これでいいのだーっばっかになったと。あくまでトモミの伝聞なので真実は未確認ながら、トモミは半分震える声で、他にも起きている自殺とも殺人ともつかない怪しい事件のことや、在日がどうのと言っていた。
そんなでわたしも先ほどデビ夫人のブログ「デヴィの独り言独断と偏見poweredアメブロ」を読んだ。
デビ夫人は誰それに「告ぐ」のがスキな人で、色々な人に告いでいるわけであるが、当該エントリ以後も気に入らない相手が出て来たらしく、その人に「告ぐ」というタイトルで関連したことを書いていた。しかし、そうはいってもデビ夫人の背後関係を知らないわたしには文字通りにしか読めないし、というか、ブログのスタイルと文章としてはさほどのものは感じない。要は人の褌で相撲を取っている、ということで、人の噂話がやたらと好きな人っているよねーというあたり。けど、深読みするトモミのような人にとっては、デビ夫人は闇物語の宝庫。実際デビ夫人のwikipediaを見ると、戦後のフィクサーこだまよしおが絡んでいて、敗戦と戦後はまだ終っていないし、やはりあの戦争はすごかったんだと感慨がひとしきり沸く。ちなみにこだまよしおというのはわたしなどはよく知らないが、大変な力、権力を持っていたらしい人なのだ。そんなで、トモミが怖がりながらもワクワクしつつ想像力をめぐらすのも、分る気はする。
そんなでしばらく殺人とも自殺ともつかない事件の話を聞いていたら、今度は「オワダマサコ」さんまで登場した。
というのも当該ホテルは※、マサコさんとかつての恋人であるところの外務省の人が密会をした場所である、とかナントカ言い出したのである。
これだから、トモミは。
しかし、そんな視点で改めて先日の文藝春秋の特集を思い出した。
だったらアレって、裏メッセージが何かあったの? と考えたのだ。
見たところ、そんな気配は特になかった。
茂木氏はどうだろう? 茂木氏はまるっきり平和なことしか書いていなくて、微笑ましい限り。
猪瀬氏はどうか? うーーん、二度目に読んだら一度目よりも分った気はしたが関係ない話が多い上に「伝統的な祭祀はどこかでこころの安定感に寄与しているはず、と思うこと」と、無責任で気楽なアドバイスを雅子さまに当てていたりして、この人は真面目な顔をしてどこまで本気で考えているのか、まったくナゾだ。
といっても、この件の主題は雅子さまどころではなく、中国と朝鮮半島と、どっちの利権を優先するかという権力争いの方にあり、ちょこっと法律をいじってパチンコの台を難しくして北に行くお金を少なくするとか、南が本格的に今度終るから戦争を始めるとか、そんな2ちゃんねる好みのネタが満載で話はエンドレスかつエスカレート。いったいどことどういう戦争をするというのか、もう物騒なデマはやめてほしいと思う。(トモミの話を聞かなければいいだけなんだが)
全体的にいえば、活字は2ちゃんねらーの好奇心と恐怖と疑問にはまったく答えられない。
そして世界は林立してパラレルワールド状態になりつつあるという事で、ああ石森章太郎先生の『番長惑星』を思い出すなぁ、それに『幻魔大戦』も。とか感心する他はない。
※
このホテルでだったか、他の中目黒のホテルだったか忘れ。
当エントリはトモミ発情報にもとづいた適当なものです。
追記:2ちゃんねらー(とくにトモミ)の話は本気で怖いので、途中削除しました。知りたい人は、2ちゃんねるへどうぞ