『THE JUON/呪怨』『呪怨 パンデミック』 / media:DVD

呪怨 パンデミック ‐ディレクターズカット・スペシャル・エディション‐怖かった。すごいのは、おもにアメリカ人の役者を使っているのに、汚い和室の漆喰の壁とか、ぼろい襖とかその上の天袋的な場所とかの、日本人だったらウンザリするだけの汚れた和を妥協なく使っていること。和は和でも、ハリウッド映画にあるような洋風アレンジのモダンな和とは違って、悲しくなる、みじめになる和だ。
それと、アメリカ人俳優たちとを、強引ぎみでもマッチさせていたこと。
そのせいか、伽椰子の母親でイタコの一種みたいな巫女が、土間のある昔の日本の家屋で、いきなし英語を喋った時も、ほとんど違和感なくスンナリ受け入れていた。それにあの巫女さんは意外と美人だった。あそこでどうして死んだのか不明だけど、昔の、地方の日本。仮にストーりーなんか無くても、それだけで充分に怖い、日本の風景。そんなのがよく出ていた。


ちなみに、真木よう子さんも『THE JUON/呪怨』で力演していた。怖がり方うまいなぁーと思った。
あと、真木よう子の顔が××に変形すっとこがすごい、というか、いつもはこういうの目をつぶってしまうんだけど、凄すぎたため目をつぶるのも忘れマジマジと凝視してしまった。かたや、それを見てギャーーーーと恐怖の悲鳴を上げるのが、アレックス・ベイカーという大学職員なんだけど、これを演じるのがテッド・ライミというサム・ライミ(この作品ではプロデューサー)の弟で、この悲鳴がとことんホラーマインドに溢れていて、非常に感心した。
ホラーは怖いけど、なぜかホッとする。ふと、呪怨のレビューを書くときのタイトルが浮かんだ。
「ホラーという故郷へ。東でも西でも」
どれほどこの世界を情報社会がインデックス化しようとも、恐怖の種は尽きることはない。
日本なんか、年間3万人も自殺しているけど、死んだその人たちの親や子や知人や友人まで加えたら、どれくらい膨大な数になるだろうか。死んでしまった人はもう何も答えないから、あらゆることを想像するけれど(死んだ理由や死んだときの苦しみなど)、本当のことは誰にも分らなくなり、救えなかったという事実だけが残る。ホラーは、苦しんで死んだ人へ思いを馳せると言う当たり前のことを、全く生産的ではなくたとえどんなに不毛であっても、思い出させてくれる。だからホラー映画にはふるさとのようなやすらぎがあるんだと思う。
プラス、呪怨の場合、トシオ(写真の子)がかわゆいのだ…

ハロウィンアレンジ②

ミニサイズのハロウィン用多肉アレンジ