BBC、NHKクロ現、AFPBBニュース、そしてわたしが見るイラン
昨日の「イラン当局、英大使館職員8人逮捕」のつづきを、AFPBBニュースは伝えていない。
けどBBCにとってはさすがに自国の話だけあって、約15時間前にトップに伝えていた。
☆Iran frees five from UK embassy
それによれば9人のうち5人は解放された、という事と、選挙の公正性についてまだまだ食い下がっている様子が伺える。(翻訳マシンは不完全なので、こっちの理解もあいまいではありつつ)
昨夜はクロ現ことクローズアップ現代を見た。とても分かりやすく手堅いまとめ方をしていて、ついでにいえばちゃんとテヘランに記者を送り込んでいたので意外だった。(それならもっと「民衆」というか「市民」に直接インタビューすりゃいいじゃないかと思ったけど、それはともかく)
イランは、想像以上に「自由」という観念を持っている国だと思った。番組には、現在の大統領選挙の形が決まる以前の、そしてそういうやり方を批判し結局は敗北してフランスに亡命を余儀なくされた元首相も出てきた。イランは現在いろんな力に抑圧されているが、ものすごくダイナミックな胎動をはらんだ、生まれる前夜のような国だ。
ところで、どうして当方がこんなにイランにこだわっているのかというと、先日『アニメ文化外交』なんて本を読んだからである。
この本は、いかに日本のアニメが全世界に浸透しているか、ということを実例を挙げて説明している本で、まだ読了していないので、なんともいえない部分もあるが、著者は「外務省」の依頼を受けて、サウジやミャンマーなどで講演している人物。
ちょうどそれを読んでいる時に、今回のことが起きたため、すさまじいエネルギーを発散しているイランの人々を見て
「この人たち、そんなに日本のアニメが見たいの??」
と、単純に直結して驚いたのである。
しかし後でよくよく考えると、仮に見たいとしても、すでにインターネットでは見れているはずだ。イラクよりイスラム戒律のきついサウジアラビアですらそうなのだから。
それに対して、どれくらいの権力の介入があるのか、というあたりが知りたいポイントだ。
もどかしいのは、グリーン革命の担い手たちが望む社会のありようがどんなものなのか、なかなか見えてこないところだ。その形次第では日本もノンビリとはしていられないはずで、ネットで只で流れている著作権無視の作品から、権利を取り返さなくてはならないのである。
もちろん、単に権利権利という話ではない。
交流ということも含めた関わりの問題だ。
イランの革命は、人事ではないかも、と先走って思うわけである。