事業仕分け。目的編
「科学編」の続き。
その「宮根誠司」さんだけど、何を利するためなのか知りたかったので話を聞いていると、日本が世界一になってほしいのだと、日本が世界を科学分野でリードしてほしいのだと、そういうことらしい(?)。そう願うのは自由というか、別にいいが、それが何やら強迫じみてそう思っている印象。
その感じは、最近のWEB上の仕分けに関する意見から受ける印象にも似ていた。
何をそんなに怖れているのか、対外恐怖のかたまりと化しているのが多く、それゆえ、へんな国粋主義に偏っている。ことに、中国に対しての恐怖心はすごい。このままだと中国にやられる、占領される、南京虐殺の仕返しをされる、といった勢い。
言論(ブログに書く文章だって意見であるし、文章であるから言論ではあるはず)というのは、より強く鮮明な動機—この場合、対外的な強迫観念—を持つものが、より強く、声高に、はっきりと主張することになるため、あたかもそればかりが真実であり、多数派の意見であるかのように、WEBの色がドドメ色と化していく。
まず言いたいのは、
強迫観念や恐怖心を動機にして考えたり、行動しても、ろくなことにはなりません!!
その時だけ多少周囲に影響力を行使できても、いづれその偏狭さ、心のオープンでなさ、不自由さ、窮屈さのために、人が離れウンザリされアッカンベーされ、おまけに、自分でも自分を同じ尺度で裁くため、ますます生きづらくなるばかりです!!
しかし、影響は影響かもしれない。
それに比べ、事業仕分けにもどんな裏があるか分からないと考えるこっちは、強さや声高とは無縁になり、しょぼーーんだったりする。
のでここらで巻き返したいと思う。
▼税金の無駄遣いをなくすことは、官僚いじめが目的ではない
▼むろん優秀なる人材を地におとしめるためではないし、官僚ですら、良い官僚なら別にそのまま高給取りでかまわない。
▼官僚主導から政治主導に変えていくことは、それ自体が目的なのではない
▼国民ひとりひとりが税の支払いに対して自覚的になり、ひいては、税を納める主体として自治へ参加していく。いかにそこへもっていくか、というのが今の課題
つまり、地方自治とか、市民参加とか、ああいうやつ。
これはこれで面倒くさいので、大変だけど、大変でも、もうこっちの道しかないのである。
今はそのための一里塚だということを、下手すると民主党自身も忘れそうなので、忘れないでほしいもの。
だから科学者だってなんだって、地域レベルで必要だし、いてくれないと困るのに、今は国のためとか、国力のためとか、そんなことばかり言っている。