アフガニスタンに用水路開通
(今月のSIGHTから)「ついに、農業水路が開通!」とのことで、アフガニスタンで医療事業や農業事業を行っている日本人医師中村哲氏にインタビューした記事。記事とHPによれば、開通したのは24.3kmの灌漑用水路で、面積にすると3000ヘクタールの農地に水を供給できるようになった。
当方算数全般に弱いため、ヘクタールという単位について調べたところ、1ヘクタール(ha)は100メートル四方であるらしく、だいたい野球場一個分にあたるようだ。ということは、野球場3000個分の土地に水を供給できるようになった、ということで、野球場3000個分の農地から作物を収穫することが可能になったということで、これは大変な大事業を成し遂げた。すごいなぁ。読んでる途中、例によって相手をみょーーにスター的に持ち上げるインタビューテクニック?に少々辟易したのだけど、このスゴサなら無理もない。
インタビューでは水路のことのほかに、タリバンやアルカイダのことも語っている。
「極端に言うと、タリバンも一般農民も実は一続きなんですよ。そのうちの一部のラジカルな人たちが突出して、軍事組織で真っ向から挑戦しているという図式なんでしょうね」「タリバンの綱領を否定するということは、その地域の文化を否定することに等しいわけですね。たとえば日本だと和服を着るなとかね、味噌汁を飲むなというのに等しいわけで(笑)」
さらにまた、イスラム教がやはり生活の中心であることや「アフガンでは、自分の文化伝統を守ろうという気持が意識的にも無意識的にも非常に強力なんです」とのことで、イスラム教と切っても切れない暮らしにあることがよく分かる。
それに加え、アメリカが大好きな民主的な選挙についても、アフガニスタンで無理にやっても有効性や信憑性があやしいことなども。
そんな中で、氏の信仰がどういうものか(あるのかないのか)などは特に聞かれてないため不明であるも、基本的に自分のために行っているのだと笑顔を見せつつ「国際貢献」という言葉の白々しさを指摘している。
それにしても↓こういうニュースを見てもタリバンタリバンと連呼されていて、「それは一部過激派なんだよ」と教えてやりたいくらいである。タリバンはイスラム教の一部のようなものらしいのだから否定しても始まらない。アメリカも一体何をしたいのかしようとしているのかさっぱり分からないし。しかしそれでも水さえあれば自給自足で暮らせるわけで、アメリカと一部過激派の争いはともかく、それに民主的な選挙なんかはともかくとして、暮らしだけは守れることに、なったのではなかろうか。