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今日は肌寒い秋雨の日。
夕方歩いていたら、各庭の木立ちの気配が、夏とまるで違っていることにおどろいた。
夏の間炎天にさらされ、ある木は精彩を欠き色彩もぼやけ、ある木は猛獣のようにたけだけしく伸び広がっていたのが、いっきに静かに穏やかになった。
秋が、「どうどうどう」と植物たちを手なづけ、首の下を撫で、頭を擦り擦りしてやって、樹木たちは静かに床に伏せた、というように。
季節の巡りの力を感じた。
それに、「慈雨」という言葉を思い出した。
追記:
写真は、長く職場に置き傘にしていたのを、久しぶりに開いたところ。
蝉の屍骸が入っていた。

投稿者 hajime