「マトリックス レボリューション」観てきた。
…そこをあえてものすごく良い方に解釈して感想を書くと、この映画は「対機械戦争」の恐怖と不快感を極限まで体感させてくれる、キョーフの体感映画なのである。これに比べたら「地獄の黙示録」とか「プラトーン」なんか、「戦争って案外楽しいかもー?」なんて思えてくるくらい戦争賛美映画に堕している(というかほとんど内容忘れているが;)。「もう一回観たい」なんて感想が浮かんでくるようじゃ、とても真の戦争映画とは言えないのである。
そこへいくと「マトリックス レボリューション」は、「もう絶対二度と観たくない! 頼まれてもいやだ! 神経が焼き切れる! ニューロンが死ぬ! 脳細胞が死滅する! 戦争反対! ぜったいぜったい反対!」
なんとかかろうじて観れるのは最後の10分くらいで、他はひたすら機械のイカと巨大ドリルと三船敏郎が不細工になったような人の運転(というか操縦)するマジンガーZみたいな乗り物(っていうか武器)が戦いに戦って、戦って戦って戦って戦って、いつまで戦うのかってくらい長時間戦って、音響効果がうるさくて耳が張り裂けそうで、鉄工所の前を通りかかると見かけるみたいなガンガンした光がまぶしくて、あの目のガードがほしくなって、「もうこうなったら寝よう」と思って目をつぶったけどあまりにうるさくてそれもできなくて、時々目を開けると画面が機械油でヌトヌトしている感じだった。
そんな中時折胸をよぎった思いは、「いざとなったら映画館を出よう。そうすれば平和が待っている。わたしにはその自由がある」。こう考えられることが、どれほどの救いだったことか…。
つまり、観るんだったらそれくらい覚悟した方がいい映画だ。
あとストーリーとしては、「第四話はありえない」形で終わっているので、ホッと安堵だ。
家に帰って、またまたオチをばらしてしまい、ヒンシュクをかってしまった。
「観ない方がいいからっ」なんて言いながら。