「哲学。」by tetsu
ラルク アン シエルのリーダーtetsuが、69項目もある質問に答えた「怒涛のインタビュー集」ってことで、これを買って読んだの、娘には内緒だ。はずかしい! 値段は2800円+税と、買う奴は馬鹿ってくらいお高い本。
既読のインタビューと重なるとこも多いのだけど、09:「作曲」、41:「マスメディア」、55:「ファン」は特に面白かった。
中で41番。娘に聞いたのは、—NHKの歌番組において、爆笑問題の太田さんが「ビジュアル系」とからかって、それに腹を立てたてっちゃんが、演奏の途中でベースを放り投げ帰ってしまった。ほかのメンバーもそれにならった。—というもの。
この本によると、「演奏の途中で」というわけではなくて、ちゃんと1曲は最後まで演奏している。また怒った対象は、自分サイドのスタッフであって、NHKや太田さんらの方ではない。太田さんはお笑いの人なのだから面白く言うのは当然なのであって。ただ、「『ビジュアル系』という言葉を使ってほしくない」、という意思がちゃんと伝わっていなかった。それは自分らスタッフの落ち度なのだと、そこらへんの「真相」を、今こそ語るという感じで熱く語っている。
ある意味、ここを語らんがための本と言って言えなくもなかったり。
何がビジュアル系なのかって言ってたらものすごく難しくて、女性アーティストなんて、当たり前のように多くがビジュアル系だし。ビジュアルとは一見無関係そうな男のバンドだって、やっぱビジュアルのもつ意味は大きいと思うし。
わたしはあのビジュアルで最初ラルクに反感もった方の人間だから、ラルク アン シエルをビジュアル系と考える発想にピンとこなかったのだけど、確かによくよく見ると、ボーカルが美しすぎるので、「これがビジュアル系ってやつなんだ?」と納得しかけて、でもよくよく調べると、いわゆるビジュアル系ってものすごく頑張って化粧しまくってるんだよね。「これ、化粧取ったらどうなるんだろ」とコワクなるくらい。そこへいくとhydeは天然だからねぇ。まあ運命っていうんですか? 運命とか宿命って、ぜったいあると思うし。
んでもってtetsuさん自身、ボーカルのルックスを武器に考えていたことは、本書でもほかのインタビューでも答えているわけで。
いくらそう答えていても、わかんないけどね。本当の腹の中は。うん、わかんない。ただ思うのは、hydeにあんなに明るい歌を歌わせてくれるteちゃんって好きだなぁ…と。本当ならありえない取り合わせだと思うから、teちゃんは不思議な形の天才だと思う。
あと55番の「ファン」。
・・・・・・ファンの存在をどう思っていますか?
t「(略)ファンという言葉でひとくくりにできないと思うんですよ。温度差があると思うので。熱狂的なファン。たいしてファンじゃないけどサインもらっとけみたいなファン(笑)。(略)ファンって言葉でひとくくりにするのは非常に危険だなと。(略)」
・・・・・・手紙の中の言葉が励みになったりすることもありますか?
t「それはありますよ。ごくたまにですけど。ただ、それはファン歴が長いとか短いとかは関係ないですよね。長くても、全然わかっていない子もいれば、短くても、わかっている子もいるし。その人その人で全然違いますね」
と、ファン歴の長短は関係なしと、はっきり明言。ついでに、ファンの年齢も関係なし!! と明言してほしかったな~てへ