開運堂閉店セール。
2005年2月2日
バス通りの古本屋、「開運堂」が閉店するという。
悲しい。あんまり悲しくて、古本屋のおばちゃんに理由を聞いたらいろんなことを言っていた。
でもおばちゃんが病気になったとか、そういうことではなくて、孫が出来て、嫁さんは美容師で、長男が「たすけにきてくれ」と頼んできたんだと。
嫁さんはよほど美容院をたたもうかと思ったのだけど、千葉県蘇我に建てたばかりの美容院であるし、もう十年もやっていて固定客もいて、身軽ではないと。
それに開運堂自体の売り上げが落ちているというのもあって、理由はもうさまざまあるのだけど、ひとつは正面に立っているスーパーが、近隣にドンドンディスカウントショップのような食品館ができたりして、めっきり人が集まらなくなったと。以前は買い物待ちの亭主族が時間つぶしに入ってきたのに、それがなくなったと。
それに最近の子供は、アニメになった漫画の単行本はワーーッと買っていくけれど、アニメの放映が終わればたとえ連載が続いていても、もう見向きもしなくなるのだと。そうして、次にアニメ化された漫画の方へ行ってしまう。そのような売れ方、買い方だと単行本がだぶついたり、足りなくなったりして回転がうまくいかないのだと。
まだまだいろいろあるけれど、ともかくおもなことは以上で、おばちゃんの病気とかの不幸要因でなかったのは、よかったと思った。けど、「最近の子供の漫画本の買い方」が本当にそういうのなら、ひとりの描き手の描いたものを、過去の作品はとことん全部発掘していって読み尽くし、現在進行形のものはもちろん雑誌の発売日に飛んで行って立ち読みする(買えるにこしたことはないが)、そういう愛し方をしなくなったのは、悲しいことだ。