叙情詩

叙情詩

近所のCDショップ、タンゴ屋に行ったら「今売れてるCD」の売り場があって(ずっと前からあるのだが)、1位から10位くらいまでに黄色い笑顔のジャケットとか、稲妻が走っている青いジャケットとかが並んでいた。けれど、買おうとしている髪の長い女性が目を閉じているやつは見あたらなかった。

「今売れてるCD」は1位のところ(透明なウォールポケットになっている)と5位のところが空白だった。おそらくこの中に入っていたのだろう。けど今はない。こういうのは、なくなったらすぐに補充すべきではないだろうか。なくなることが真っ先に予想されるのが「今売れてるCD」なんだから。

なんて思いつつ。
タンゴ屋には平積みコーナーもあって、順位にかかわらず話題のCDが50センチ四方の狭いテーブルに並んでいる。目的のものはここにならあるかと思ったら、ここにもなかった。

だからといって「ラルクの『叙情詩』ありませんか?」と声を出すことはできなかった。何にしろ声を出すのが好きでないタチなのだ。第一店長は狭い店内なので全部丸聞こえなのだが、自分のパソコンのアプリが起動しなくなったらしく、サポートとえんえんと電話している。ボタンを押したらどんなダイアログが出て、といったことをえんえんと。

仕方がないので平積みコーナーと「今売れているCD」の売り場を離れ、ラ行のところに行った。ラ行の棚にかろうじて「L’Arc~en~Ciel」の札があり、「瞳の住人」(シングル)だけ1枚あった。こいつ、売る気がぜんぜんないな、と店長の方をチラリと見た。キンキン声で長々喋る姿は見るからにかっこうわるい。年の頃は40代はじめくらいか。つまり嬉しくないことにわたしと同世代ってことだ。どんな音楽を聞くのだろう。考えてみたが想像がつかなかった。本当いうと面倒でそんなに考えなかった。

そんなでその日は買えず、でもamazonで買うには1500円超えないから送料タダにならず、そんな買い物はしたくない、とか色々あって、遠くの街まで出かけねばならず買うのが遅くなった。そして、チャンチャカチャーーン。やっと今日買えた。CDの絵、ひょっとして男? とも思ってたけど胸がポロリとしているからやっぱ女性なんだ。他は丸ペンで描いたような梅?の木で、総合的にはグスタフ・クリムトとつげ義春を足したような絵だ。わたしはhyde氏が描いた絵かと思った。微妙にヘタだからだ。顔のデッサンが狂っている。でもまさかぁなんて考え。

ボーカルもギターもベースもドラムもみんな丸さを感じさせた。歌詞は意味というより愛のイメージをこれでもかと盛り込んだ。このタイトルは照れ隠しかもしれない。
歌い方は過去最甘で、わたしはそれについて多くを語りたいと思わない。なぜなら常に理性を保った理知的な女性でいたいからだ。まーそんなことはどうでもいいが、冷淡な感想だと思ったら、そういう事情なので許してほしい。

この欄は05/30書き直しました