くたばれドンども。レコード大賞によせて
先月初旬から、のどに刺さった小骨のごとく、ずーーっと気になっていることがある。
「 三代目JSB〈エグザイル弟分〉はレコード大賞を1億円で買った! 〈“芸能界のドン”からの「請求書」公開〉 」
という週刊文春の記事だ。
昨年のレコード大賞、三代目JSBの「Unfair World」は金で買ったもの、という動かぬ証拠つきの記事だ。「不正な世界」という曲で不正に大賞受賞というのがよく分からない偶然であるが、何にしろ「Unfair World」はパッとしない曲であり、実際売れなかった曲なのにレコード大賞を受賞してしまった。
ここで強調したいことがある。
この件に関して、三代目JSBが悪いわけじゃない、ということだ。
なら誰が、もしくは何が悪いのか? 当該記事をはじめ、続く文春の関連記事ぜんぶを熟読したので明確化したい。
- レコード大賞の15人の審査員。全員マスメディアの記者
- 文春記事に乗っかって、ゲス不倫などと個人の不倫は狂乱的に報道するくせに、記者が審査員のレコ大の買収問題は完全スルーするマスメディア
- 「巨大芸能事務所バーニング」の「ドン」である「周防(すおう)」という人にヘイコラするばかりで独自のアイデアを出せないエイベックス
- バーニングに情報をもらわないと芸能記事も書けないという情けないメディア
- バーニングのドンの長男が社長をする「バーニングパブリッシャーズ」が著作権管理の力がありすぎること
- 「クライアント」なる存在
- バーニングのドン(周防)
- レコード大賞のドン(レコード大賞を主催する日本作曲家協会の会長。悪いかどうか微妙だが、当該記事後の取材で「謝罪」している。つまり買収を認めている)
- レコ大を統括する落合芳行プロデューサー(毎晩バーニングのドンと密会してるくせに知らぬ存ぜぬ)
- エイベックスの子分格の芸能事務所、LDH(三代目JSBが所属)。エイベックスに言われるままバーニングに金を渡し
ドンドンとドンが多い。が、一番重要なのは1と2だ。この件について、小田嶋さんという方が書いたものを読んだ。
「報道機関で働く人々が、自分たちを威圧する組織や人間の存在について、報じることさえできないでいる現状は、看過して良い事態ではない」と大事なことを書いていた。また、ここ重要!!なんだけど、
そうしながら、70歳以上の高齢者で占められるほんの数人の「業界のドン」たちの一方的な指令に従って、今日も国民的アイドルや国民的スターの苦境に加担している。
加担しているのはむろん、「報道機関で働く人々」だ。
ここで、ざっと考えての被害者の方も書き出してみたい。
- 三代目JSB(知らない人には彼らが買収してるみたいに思われる)
- AKB48(昨年のレコ大、本来なら 僕たちは戦わない の方が受賞にふさわしかった様子)
- ゲスの極み乙女。( 私以外私じゃないの が、同じく。)
- その他の、ふさわしい人達
- 今年のレコ大受賞にふさわしいにも関わらず疑惑のエイベックス所属というだけで圏外になった AAA
AAA、とんだとばっちりもいいところ。レコード大賞は視聴率が低迷しているとはいえ13%程度はあり、これを受賞するとクライアントの理解度が上がってCMのオファーが俄然増えるらしい。
そうなれば、金銭の他に国民的知名度も得られる。つまり、レコード大賞がテキトーでいい加減なものだったとしても、受賞後の余録に大きなメリットがある。
そう考えれば、70代以降の既得権益の塊のエゴがいかに次世代を苦しめているか、ということだ。