浅草キッド
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『浅草キッド』昨日やっと観れた。
今日起きて「なんだか懐かしい古い映画をみた記憶があるんだけど何をみたんだっけ?・・・・寅さんだっけ」としばらく寝ぼけていた。
「あ、そうだ、浅草キッドだった!!」としばらくして思い出した。思い出せなかったら大変だったが、そのまま寅さんと思っていても、あんま違和感ないかもしれない。
この監督はとても優しい人だ。
あんだけ毒まみれのビートたけしの物語なのに刺さってくるものがあまりない。
ビートたけし以外でも、千春がそうだ。
千春はタケに励まされて舞台で歌を歌うのだけど、結局裸を期待する客に対して、監督はいたって温和な眼差しを向けている。
いや、そこは千春の立場に立って、千春の胸から血が流れているのを、もう少し描いてくれてもいいのではないか。
きっとそんなことを描く映画ではないってことだ。それに、裸を期待したお客達が悪いのでもない。それは分かっていても。
師匠が最後は死んでしまうのであるが、タケにしてみたらお小遣いはあげてるし、一緒に居酒屋で笑いを取ってるしで、悔いる要素はない。なさすぎていくらなんでも、と思ってしまうほど。まとまり過ぎの感があるのである。
ただし、棺桶を前にしたギャグはさすがに面白かったし、昔さんざん笑い転げたツービートを思い出すことができたのは良かった。
全体にNetFlixドラマだと役者の演技が他より光って見えるのは気のせいなんだろうか。
大泉洋はもう完璧じゃないのか。あの凄みや色気。見返したい要素があるとしたら大泉。
柳楽優弥はたけしの内面が憑依しているようだ。柳楽がやってたけしに見えるのか半信半疑だったのだけど、ちゃんとたけしだった。
それだけにノスタルジーだけを余韻にしてはもったいない。
「このヤロウ、バカヤロウ」を連呼する師匠は今だったらパワハラ上司。
が、「笑われるんじゃねえ、笑わせるんだ」という師匠の教えは、今だって無効になっていないはずだ。
この二つの要素を連結されるには、どんな接着剤が必要なのか。
(途中ですが結論が出ないのでこのへんで失礼します)
★ ☆ ☆ ★
追記
人前であがりそうになったら手のひらに鯨!!と書いて飲み込もう🐳