Netflix制作でNHKが放映した『火花』が4/30に最終回を迎えた。
最終回の、スパークスの漫才は笑いと涙の大洪水だった。そのうえ神谷の衝撃のラストは度肝を抜いた。度肝を抜かれすぎて、最初は徳永と同じく「何やってんだもー」と思ったけど、だんだん確かに可笑しい。「神谷のお笑いセンス異常だよ」と思ったけど、やっぱ可笑しいじゃん!! 受けるわ。公共放送じゃやれないだろうけど。
ここらへん、昔と違ってお笑いはいろいろ難しくなった。世相とののからみ、主流となっているポリティカルコレクトとの兼ね合い、誰を傷つけるのか問題など。ビートたけしの漫才とか多分今はやれない。危なすぎる。
昔と違わないこともある。大勢に受けるために、自分のやりたいスタイルを換えなくてはならないところ。
今風のポップでライトなお笑いをするために、徳永も妥協を余儀なくされた。徳永の好みは、SF風味のひねったギャグだったのに。
(わたしも「おかけになった電話は、人口知能が独自の意志を持ち(後略)」のが好きだ。そっちの漫才の続きが見たかった)
主人公の葛藤の他にも、柔らかい色調の風景描写や、顔ドアップの連続ではなく人物の全身映す距離感などが、純文学的な映像ですごく良かった。漫才がシーンに応じてちゃんと入っているところもいい。
返す返すも残念なのは最初の4回を見逃したこと。神谷と真樹のシーンとか見たかったなあ。
Fcastドラマ視聴率まとめ 【火花 視聴率】全10話 最終回
視聴率は最終回で少し持ち直し3.1%。数字としては低い模様。やはり純文学的なつくりだから低くなるのでしょう。
実はこのドラマ、かっこいい浪速男と銀髪美少年との、くんずほぐれつのなまめかしい物語でもあるので、ぜったい見るといいと思う。→→途中から見たからボーイズラブの話かと勘違いしたワ