「元軍属」という表現についての、わたしの解釈
沖縄女性殺害 元軍属に無期判決 https://t.co/XyJyEb2vBO #殺人・殺人未遂 #沖縄 #今日のニュース
— gooニュース (@goonewsedit) 2017年12月1日
去年の春、沖縄の若い女性の身に起きた残虐な事件。
こういう事件が沖縄で繰り返されるため、県民の怒りが限界に達し、
「在沖米海兵隊の撤退」が県議会で決議されたそうです。沖縄でも史上初、2016年6月のことです。
ここまで徹底した決議が下されたことに、日本政府もアメリカもびびったのか、あれこれ話し合った結果、「日米地位協定の軍属に関する補足協定」というのを、作ったそうです。
補足協定は、岸田文雄外務大臣も「画期的」と讃える内容で、
「この補足協定の下で、軍属の範囲が明確化され(略)、軍属による事件・事故の再発防止につながることを期待します」
と、言っています。
日米地位協定は、日本のお持て成し精神がいびつに炸裂しているため、自国民を苦しめてでもアメリカを大事にしてしまう協定なのですが、それを一歩だけ改善した内容になっており、ポイントは「軍属の範囲」です。
事件の犯人、ケネフ・フランクリン・シンザト被告(33)は、元海兵隊員で、事件時には嘉手納基地内のインターネット関連会社に勤務しているだけの、別に軍人でもなんでもない奴。シンザトについては、アメリカ国防総省の人まで「地位協定上の地位が与えられるべきではなかった」とコメントするくらい、本来は対象外なはずの位置づけ。
なのですが、日米地位協定では、軍属(地位協定の対象者)の範囲があいまいで、ものすごく広く解釈できうるところが、数々ある問題点の最初の一問目だそう。それを、少し改善したことで、シンザト被告が、元軍属、という形になり、今は軍属でないので、日本が裁ける??という意味になったのだと思います。
補足
を見ると、いくら軍属の範囲を縮小できたとしても(上記外務省の文章を見ると、アメリカの判断次第な印象ですが)、<アメリカ側に優先的に裁判権が認められている軍人が、ことし4月から6月の時点で5万人余り駐留>。
つまり、軍属の範囲を縮小かつ明確かつ厳密にするのと同時に、軍属に対する日本の権利も回復しないといけない…… というのが続く道筋かと思いました。
参考文献