謎の造語「準児童ポルノ」。そんなのより現実の人間の子ども救済へ
<児童ポルノ:根絶訴え「単純所持禁止」で署名活動 ヤフー、MSも賛同>という記事を読んだ。
児童ポルノ:根絶訴え「単純所持禁止」で署名活動 ヤフー、MSも賛同
子どもの性の商品化に歯止めをかけようと、日本ユニセフ協会は11日、児童買春・児童ポルノ禁止法の改正を求めるキャンペーンを始めた。18歳未満を写した性的画像・写真の単純所持を処罰対象に加えるとともに、マンガの虐待描写なども「準児童ポルノ」として違法化するよう訴え、賛同署名を集め、政府・国会に提出する。
キャンペーンは子どもの人権問題に取り組むNGO(非政府組織)や学識経験者など25人が呼びかけ人となり、インターネット業界からもヤフー、マイクロソフト2社が賛同している。
現行法では児童ポルノの販売・提供目的での所持は処罰対象だが、個人で収集するだけの単純所持は禁じていない。このため子どもが性暴力を受けた際に撮影された画像がインターネットを経由し拡散している。
また、性的な姿態や虐待を写実的に描いたマンガやアニメ、ゲームソフトは被写体が実在しないとの理由で同法の対象外だが、違法化を求める。さらに、被害児童へのケア体制の整備や、関連業界の自主規制も求めている。
国会内で開かれた記者会見で、呼びかけ人で日本ユニセフ協会大使のアグネス・チャンさんは「撮影された子のトラウマは一生消えない。法律が不十分では被害者を減らせない。ぜひ署名に参加し、子どもたちを救ってください」と呼びかけた。署名は日本ユニセフ協会のホームページ(http: //www.unicef.or.jp)から参加できる。【磯崎由美】
毎日新聞 2008年3月12日 東京朝刊
クローズアップ2008:児童ポルノ禁止法改正 ネットで拡散、被害増え
インターネット上で国境を超えて流通、複製される児童ポルノ。国際社会が規制を強める中、日本でも「児童買春・児童ポルノ禁止法」の改正に向け与野党が動き出した。改正を巡る動きを追った。【磯崎由美、堀井恵里子、坂本高志】
「幼いころおじさんに虐待され、写真を撮られました。あの写真がどこかにある以上、私には結婚も出産もできません」「(現状を)変える力のある人がいるなら、どうか助けてください」……。
今月11日、東京・永田町。法改正の署名活動を始めた日本ユニセフ協会の会見で、協会大使のアグネス・チャンさんは被害者が寄せた体験を読み上げ、訴えた。「子どもの一生を奪うような写真を持ってはいけない」
警察庁によると、07年の児童ポルノ検挙件数は567件。被害児童は304人で06年より20%増え、うち6人は未就学児だ。背景にはパソコンやカメラ付き携帯電話の普及がある。画像の多くは買春や盗撮など犯罪の際に撮影、複製され、インターネットや電子メールなどでマニアからマニアへと渡っている。
(後略)
毎日
上記の件に関する代表的な意見
☆2008年03月13日 04時53分00秒
児童ポルノの単純所持禁止にアニメ・マンガ・ゲームは含めるべきか否か?(GIGAZINE)
この意見の特徴は、今まで知らなかった「日本ユニセフ」という団体について考察、情報提供してくれている点。
他、手堅くまとめてあるので読みやすい。
☆他たくさんある中、主婦の意見で
「エロ漫画やロリ漫画は好んで読む主婦のワタクシですが、あまりにも鬼畜なものは避けますし、憎悪すら湧き上がります。でも、それらがこの世から根絶してほしいとは、微塵も思いません。(以下続く)」
これは、逞しいというか、わたしはなかなかそこまでは言い切れないものがあったので、スゴイなと思った。
「準児童ポルノ」と変な造語のせいで混乱しているため、キャンペーンに「好意的!」になりつつ、自分の解釈で整理整頓してみる。
■目的:子どもの性の商品化に歯止めをかける
▼そのためにすること
A:児童ポルノとりしまり
●児童ポルノとは?
- 「18歳未満」の子どもが出ている、「性的感興」をもよおさせることが「目的の」写真や動画
★児童ポルノによる被害
- 出演した子どもの、精神、肉体
- 出演した子どもは、自分の意志判断で出演していないはずなので、どのような経緯で出演しているのか。親が金のために。親が(性的)虐待で。親以外。児童ポルノ出演の結果としての被害というよりも、原因としての被害の方
- 出演した子どもの、将来や人生
- 直接関係者ではなくても、被害の存在を黙認、容認することによる、自己欺瞞度の増加や世界観の崩壊等、またその個人レベル以上の広がり
●児童ポルノを取りしまることによる被害やデメリット
- 不明。あえて言えば、それでようやく生計を立てている親族が(いるとして)暮らしていけなくなる
- 不明。あえて言えば、それを見ることで、かろうじて精神のバランスを保っている者が(いるとして)、保っていられなくなる
B:準児童ポルノとりしまり
●準児童ポルノとは?
- 実際の子どもは使わず、アニメ、マンガ、ゲーム等、人の手で造形したもので、上記と同じ、もしくは「それ以上」か、それとは「違う」効果を狙ったもの
★準児童ポルノによる被害
- 意図せず間違って見た人の、その日の気分、もしくは精神衛生上の何か。もしくは世界観構築上の何か。ただしこれは必ずしも被害とは言えず、視野が広がって逆にメリットの可能性もある
- 見た人が現実と境目がつかなくなり、精神のバランスを崩す、もしくは影響を受けすぎる。例1:極度の男性恐怖症 例2:間違った性の固定観念をもち、誤った性の流儀を身につける(他でちゃんと勉強しろって話)
- 因果関係は不明ながら、言われているのは
意図せず間違って見た人が、すっかりはまってしまう(本人の問題なのでさほど被害とは言えず)
準児童ポルノを見た影響で、実際の児童相手に犯罪を犯す危険(これを言う人は多い)
●準児童ポルノを取りしまることによる被害やデメリット
- 現段階では「準児童ポルノ」の定義が曖昧なので不明ながら、被害甚大そうなので別項を要する
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「」の中
「18歳未満」=子ども保護の観点から18歳未満にこだわっている(たぶんそういう理由)はずだが、18歳未満を「よそお」ったものも児童ポルノと判定するというのだから、これは、性と子どもを結びつけることのすべてを排斥したいということだろうか。
そしてそれは可能だろうか。
「性的感興」=ここでは、幼い、もしくは極度に若い、背徳的、暴力的、虐待の場面、などが興奮の要因と考えられるが、不明点が多い。心理的背景としてはどうであろうか。例えば、そのような嗜好をもつ者は、自分が甘えたいのであろうか、自分が可愛がられたいのであろうか、それとも小さな子どもをいくら可愛いと思っても、どうにもならないための、可愛さ余って憎さ百倍なのだろうか。ただ、男女問わず、子どもの肉体、子ども顔、子どもの笑顔等、どういう観点で見るかによるものの、エロいのはエロいのである。可愛くいとしいものは皆そうだ。
「目的」=プールで遊ぶ孫の写真の所持は、その「目的」ではないはず。けど、目的ではないのに目的だと言われる冤罪の危険は常にあり、怯える日々が始まる。
「それ以上」「違う」=生身の人間を使うよりも「アニメ・マンガ・ゲーム」の方が、やりたければエグい表現が可能性かと。
また逆に、ほんものの児童ポルノに出演している子どもは無邪気に笑っているだろうか。そんなことはないと思う。
ひどく無表情だったり、苦痛を浮かべていないだろうか。そこへいくと、造形したものは、いかにも愛らしかったり、喜んでいたり、カイカンに悶えているようにできる。つまり、自由に心まで造形できるのだ。
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現実の人間と、造形されたキャラクターを混同することに賛成できない。「それ以上」のことができるだけに、「子どもの性を商品化」しているように見えても、それは「子ども」ではない。他人の妄想世界に安易に取り込まれてはダメだ。
(事実、性的感興自体よりも、そちらが目的のことは多い。昔ある三流エロマンガ家がこういうことを言っていた。「女子高校生が読んで泣きだすやつが描きたい」。ほぼ女子高校生だったわたしは、それを聞いて背筋が寒くなったものだ。だから、安易な取り込まれはダメなんだって話)
今現在被害を受けている、現実の子どもの救済を先にすべき。何をどうしたらいいのか。
ことに、親が子を売っているケースは悲惨だ。
マンガ・アニメ・ゲームどころではない。