日本人の知らない日本語 なるほどー×爆笑!の日本語“再発見”コミックエッセイ

これは面白かった。まさに副題の通り、なるほどと知識が身につく+腹抱えて爆笑、さらにプラス、さまざまな国からやってきた日本語学習の生徒たちが可愛くていとおしくなってホロリとする、愛情いっぱいのステキな本。


笑いのツボを的確に指圧してくるセンスの良さもピカイチだ。
昔から日本人って、日本を好きになってくれる外国人って大好きだし。
だからといって、そのあたりの次元で喜ばすためのアザトサはなくて、ほんとうに日本語に真剣に取り組んでいるところが、本末転倒していなくて良いと思った。
それに絵柄がスッキリとシンプルで気持ちよく読んでいける。
日本語学校の先生である「なぎこ」の胸のうちが、チョコンとした眉根の上がり下がりで表現できているのが面白いし(眉根だけじゃないけど)、このペンタッチはかなり好みだ。
○が多くの国じゃ×の意味で(レのチェックマークが○の意)って面白い。それで逆ギレしたアメリカ人が「日本は何もかも逆なんだよ!!」と書き文字の方向が右から縦書きなのが信じられないと息巻いて、他の生徒に同意を求めたはいいけど、「それは賛成できない」と否定される。なにせ、日本語学校の生徒はアメリカ人ばかりではなく、中国人やスウェーデン人や台湾人やフランス人やアラブ人と多種多様にいるのだ。下から上に向かって書く縦書きなんかもあるらしい。いやーびっくりびっくり
あと、知られざる仮名文字の過去とかって、本当に驚く。
日本語の一部だけでもこんなに知らないことばかりなんだから、世界に行ったらびっくらぎょうてんこく事がたくさんあるんだろうなぁ。一度は外国に行ってみたいものだ。
全編、まさしく「知らない」ことばかりで、「それ知ってるよ」なんて内容はイッコもなかった。
価格も880円と、かなりの良心価格だ!!

こっちもあり。