東京新聞の取り上げたウィキリークス
1月20日の東京新聞「こちら特報部」は、半分お手柄、半分中途半端なヘタレ記事だったけど、いちおうまあまあだったので紹介する。
前半のまあまあ部分には、昨年2月3日、在韓米大使館からアメリカ本国へ送られた公電のことが書いてあり、その公電には、日本との交渉相手は当時の鳩山首相ではなく、菅・岡田にするよう名指しした、と書いてあった。つまり、首相は外して、アメリカに都合のいい相手を選んできたことが「暴露」されている。
東京新聞の記事書いた人は、「アメリカが鳩山に不信感を抱いた」と書いているけど、「不信感」なんじゃなくて、いいなりにならない相手と判断した、というのが近いはずだ。
後半のヘタレ部分の見出しは「鳩山-小沢に不信感」というもので、同じく「アメリカの不信を招いた」というのだけどーー、もうちっと主語をアメリカではなく、自分達にできないもんかね? 不信を招くっていうと、こっちが悪いみたいだけど、沖縄から基地が出て行ってほしいという、日本(特に沖縄)サイドの「気持ち」が分からないはずはないんだから。だから「不信」なんじゃなくて、あくまでも「アメリカにとって不都合な事態になった」という表現じゃないかなぁ?
そんでもこの記事が、限界いっぱいいっぱいなのか
せっかくいい写真を撮ったんだけど。↓
死力の限りを尽くして敗退した男たちの横顔、というのか…
こういうの、未来の大河ドラマになりそう。
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ところで上記記事は、同日(20日)に管首相が<異例の外交政策に絞った演説>を行う予定になっていて、おそらくは<「米国追従」は、いよいよ鮮明になる>(<>内東京新聞)ことが予測されるため、それに合わせてぶつけて来た記事なのだ。
しかし、そんな演説について話題になっている気配がまるでない。
ビデオニュースドットコム→まったく触れずスルー
週刊上杉隆→スルー
内憂外患→スルー
いったいどうしたことか?? 「異例」の演説なのに。
しかしわたしにはすぐにピンと来た。
先だって、菅直人が「報道ステーション」に出演した時の視聴率が、ただでさえあまり高くないのに、普段の視聴率の半分(6%台)だったと話題になった。
「ビデオニュースドットコム」にも出ていたが、そちらでも半分かそれ以下だったろう。
以来、菅直人は各メディア関係者が恐れおののいて避けて通る鬼門になり果てたに違いない。あいつだけは出すな!!倒産する!!というわけである。
しょうがないので、自分で見ることにした。ニコ生版これ↓
★菅直人内閣総理大臣年頭外交演?説会 生中継 ( 主催:FE?C民間外交推進協会)
と思ったけど、あまりにツライっす
14分頃に、
「第一の柱、日米関係の重要性については、もう多くを申し上げるまでもなく我が国にとってもっとも重要な(略)
我が国とアメリカにとって(略) 亜細亜の地域、太平洋地域にとって公共財として、評価をいただいている(ry」
と、「もう多くを申し上げるまでもなく」の、言い回しが大げさすぎて、14分でイヤになった。
見た人のブログを見ると、それはそれは恥ずかしい演説だったそうな。
ちなみに、14分に至る前に「ウィキリークス」という単語を出しているあたり、「東京新聞読んでるよ」つうメッセージだったりして。
ともかく、もはやこの首相の存在自体が、まっとうなジャーナル意欲を奪う破壊兵器と化している。
どう対処すべきなのか、戦略を練り直した方が良さそうだ。