続:小沢イチローは「悪党」なのか「キャラクターアサシネーション」の犠牲者なのか、それとも他の何かなのか
2011/09/26 小沢秘書三名に、有罪判決がくだった。
わたしはこの「有罪判決がくだった」に、「不当な」の三文字を付け加えたい。
どうして付け加えたいのか、その理由をいくつのかのサイトを参照しながら説明しよう。
☆ 小沢一郎元民主党代表の政治資金団体に関する地裁判決、雑感 (極東ブログ)
この記事は資料的価値が高い。「(裁判官の出した)判決はまず、2つの事件を最初に描き分けている。」と極東氏がいみじくも指摘する通り、裁判官の図式の描き方(裁判官自身の言葉では「推認」)がよく分かるように引用されている。ただ、極東氏は小説好きなためだろうか、その描き方を批判するということはせず、裁判官のストーリーを素直に受け入れ、読み浸っている。
☆ 東京地裁の登石郁朗裁判長は、「物証主義」否定、「疑わしきは罰する」最悪な判決を下した劣悪な裁判官だ (フーミーの有料メルマガ)
何が書いてあるのかと思わず100円払って読んでしまったメルマガ。極東氏のように素直に是認することはせず、裁判官のストーリーは「火サス」か「土サス」なみの低劣さで、疑わしきは罰するという裁判官として最悪の暴挙。確かな証拠もなく有罪判決していいのか、いつから司法はそこまで腐ったのか!!と、怒っている。おおむねわたしも共感した。が、紙面のほとんどは「 陸山会事件、西松建設事件の判決要旨 」のようにwebに既出だったため、金返せと思った。
☆ 江川紹子氏 陸山会&西松事件での検察側の論告のまとめ
これは裁判の概要をコンパクトにまとめてくれていて、助かる。長文を読むのが苦手な人に朗報。
ただ頂けないのは、
7)その程度は他の政治家もやってるじゃないか、と言う向きもあるだろうが、交通違反で「なんで俺だけ。他の人もやってる」と主張しても通らないのと一緒で、代金支払いの年に報告すべしと裁判所が判断すれば、有罪になる可能性もある
という点だ。交通違反とレベルを同じにしてはいけないと思う。他の政治家もやっていることだとしたら、どうして恣意的に彼らが選ばれたのか、というのが問題なのだから。
☆ 小沢元3秘書に有罪 水谷「裏献金」受領を認定(赤旗)
この文の最後に
しかし、それが国民の常識とかけ離れていることは、マスコミの世論調査のたびに「小沢氏の説明に納得できない」という声が圧倒的なことにも示されています。今回の元秘書への有罪判決が、こうした批判をいっそう強めることは間違いありません。
とあり、なんだかんだとマスコミを批評的に見ようとしない共産党にうんざりする。以前紹介したメルマガに共産党の吉井議員の会見全文が載っていたが、記者がマスコミ批判への水を誘っても吉井氏はソヨとも乗ってこなかったっけ。それも今となると理由が分かるのである。マスコミに嫌われると、その分より多く自腹で自分たちの宣伝や選挙活動をしなくてはならず、余計に金がかかるのだ。ただでさえ「選挙に金がかかる」「政治に金がかかる」と言われるのに、マスコミを敵にまわすのはあまりに不利になりすぎる。そのことを共産党はよく分かっている。共産党さん、マスコミも権力だということを、どうかお忘れなく。
☆ 官僚独裁国家をさらけ出した陸山会裁判判決 (阿修羅)
わたしは、この記事を書いた星と月さんに全面的に賛成する。
ただ「大多数の国民は背筋が寒くなったというのに、それを無視しているマスコミや知識人たちの責任はどこに消えたのだろう」とあるのは、本当に「大多数の国民」なのかちょっと頼りない。本当に大多数の国民がちゃんとそこまで意識してくれているといいけど…
☆ 小沢一郎の秘書3人に対する有罪判決の不当と異常 (世に倦む日日)
あいにく前書き部分しか読めていないが、
この「状況証拠」には言葉のマジックがあるように思えてならない。バイアスがかかった推認に都合のいい「状況情報」でしかないのではないか
とあるあたり、澄み渡った湖の鏡面をみる思いがした。本文はさらにグレードアップしていることだろう。あとでメルマガ契約をできたらしたい。
などなど。(またみつけたら追加予定)
☆ ☆ ☆
石川氏は26日、判決のあと会見に出ている。当初自由報道協会主催とも記者クラブ主催とも言われたようだが、あちこちに出るのが大変らしく、石川知裕事務所主催で行っている。
文字起こしが
☆ ネットやツイッターは監視され、デモをやれば不当逮捕、裁判では証拠が無くても有罪にされる暗黒社会ニッポン! [2011/09/27] (日々坦々)にある。
この件を、まるっきり知らない人向けにちょっと解説すると、田中龍作氏が聞いた
「リークの影響」というのは、検察がマスコミ(記者クラブ、という言葉でも可)に秘密情報(取調室の様子など)を流した。それをマスコミが報道することにより、裁判による判決以前に、真っ黒くダークな印象を世間に与え、社会的にダメージを与えることになった、という件。
例: 検察が石川氏逮捕のために嘘の供述をリーク (きっこのブログ)
田中氏の後、岩上氏や畠山氏などが質問。わたしはニコニコで見たので、他の質問者も見た。
うわさにはよく聞くけど、大手メディアの人って、ホントにまるっきり一個も質問しないのね。
原発の記者会見でも、フリーランスの記者が質問して得た情報を、自分たちは何も質問しないくせに新聞の一面にのっけたりするらしい。
ひどいもんですねー
組織の問題なんだからあんまりいじめちゃかわいそうって話しもあるけど、ひどいもんはひどいんだから、ハッキリ言ってやった方が本人のためじゃない。同情するなら面倒でもハッキリ言うべき。
☆ ☆ ☆
この機会に、< 小沢イチローは「悪党」なのか「キャラクターアサシネーション」の犠牲者なのか、それとも他の何かなのか>の続きを書いちゃおうと思った。
▼民主主義って、何をやればいいの?
▼小沢=民主主義と、イメージが結びつかない理由
▼佐藤+石川対談で言っていたけど、実は小沢派と言っていても、小沢さんの考えを理解していない人は多いらしい
▼小沢一郎とは、どこまでも政治好きな政治オタク。政治家が天職。政治家以下でも以上でもない。(菅直人や海江田のような奇態なのを見慣れてしまったため、ああいうのが政治家と錯覚してしまうが)
といった事を…。
そりゃできれば書かずにすましたい。
なんでって、いつまでも小沢さん(という「権力者」)のことなぞ記述していたくないから。
が、やっぱ書くことにした。
前回、小沢元秘書石川知裕氏が書いた『悪党』の感想をupした。あの感想には書かないでいたけど、石川氏は、小沢一郎のことを「金にクリーンで清廉潔白な人」とは一言も書いていない。
佐藤優氏が「この本は危ない」とはしゃぐ所以だ。
そのことと、民主主義の関係について考えてみたいのである。
まァどこまで考えられるか不明だけど。
たぶん、政治と金、政治と情
血と肉と民主主義
といったこと・・・・?
—>>>続く