東京新聞、一面でナイス記事やったね☆というメタレベルでは喜ばしいが、経産省エネ庁のやった(やる)ことは……

1121tokyoshinbun.jpg昨日ツイッターを見ていたら、東京新聞をほめるツイートが目立った。東京新聞には「こちら特報部」(略称こち特)という、大手メディアにしては意義深い記事をアップするコーナーがあるため、「こち特」にまた良記事が載ったのかと思った。
が、自分んちも同新聞をとっているため確認すると、なんと該当記事は、一面トップにあった!!(写真)
「えーーうちは東京新聞なんかとってない、そもそも新聞をとってない」という人、
まったく同じ内容の記事がWEBに→ここ
引用は下

反原発の記事 中傷 エネ庁への報告 詳細判明
2011年11月20日 07時15分
 経済産業省資源エネルギー庁(エネ庁)がメディアの原発報道を監視してきた問題で、チェックされた報道の詳細が、本紙が情報公開請求で入手した同庁資料で分かった。エネ庁は事業の趣旨を「不正確な報道の是正」と説明してきたが、事実関係が正しいかどうかにかかわらず原発の推進に反する記事が収集され、「低俗な社説」「勝手な反対派を勇気づけるだけ」などと中傷されていた。
 資料によると、二〇〇八~一〇年度までの三年間で新聞や週刊誌の記事計二百七十五件が「不正確」として報告された。事業は外部委託で行われ、各年度とも異なる財団法人が受注しており、いずれも電力関係者らが役員を務めている。
 報告記事は、原発に関する日々のニュースを伝える一般記事のほか、社説、読者投稿、広告まで及び、漫画も含まれていた。
 地球温暖化対策として原発推進に言及した環境相に苦言を呈した二〇〇九年九月三十日の南日本新聞の社説に対しては「このような幼稚な社説を掲載する論説委員の質が問われる」と指摘。原発反対を訴え徒歩で旅をする男性を取り上げた同年四月十四日の佐賀新聞の記事には「目立ちたがりの行動をなぜ写真入り、三段抜きで報道するのか。勝手な反対派を勇気づけるだけで、社会の大多数のための政策の推進を阻害する」と報告した。
 同年一月六日の朝日新聞に掲載された電機メーカーの広告は、太陽光発電への取り組みをPRする内容で原発に触れていないにもかかわらず「原子力の数倍の発電量を生み出せるような誤解を招く」と指摘していた。
 報告された二百七十五件の八割は、主に原発が立地する自治体をエリアとする地方紙の記事で、最多は県内に伊方原発がある愛媛新聞の二十八件。以下、柏崎刈羽原発を抱える新潟日報が二十五件、玄海原発がある佐賀新聞が二十一件と続いた。
 新聞や週刊誌を対象とした同事業は昨年度で終了しているが、本年度はブログやツイッターなどのインターネット情報に対象を変更して継続。外部委託費の総額は四年で一億三千万円に上る。エネ庁によると、これまでメディアに訂正を求めたことは一度もない。
◆あくまで検討資料
 資源エネルギー庁原子力発電立地対策・広報室の話 正確な情報の発信が必要かどうかの観点から情報を分析しており、「原発推進に反する記事の収集」との指摘は当たらない。委託先の判断により不正確と思われる情報を当庁に提供してきたものであり、あくまで当庁として正確な情報の発信を検討するための途中段階の資料だ。
◆全てエネ庁に報告
 09年度の事業を受注した日本科学技術振興財団の話 「不正確情報」は外部の原子力の専門家三~四人に作成してもらい、職員が内容を確認した上で、全てをエネ庁に報告した。できるだけ多くの判断材料を提供した方が良いと考えたからだ。何ら間違ったことはしていない。
(東京新聞)

以上が一面記事に載った全部だ。全部コピー&ペーストしてしまったけど、関連記事は28,29面にもあって、力の入った紙面構成となっている。
やはり東京新聞は、購読して損はない?といえそうだ。
それはともかく太字はわたしが付けた。全部につけたいが、特に強く腹がたち不愉快に思った箇所だ。
また、09年に受注した日本科学技術振興財団(WEB)とやらの名前も、覚えておこうと思った。
さらにエネ庁は、同様の監視と介入を、今年度は「ブログやツイッターなどのインターネット情報」に向けようとしたらしい。しかし311があり、表現の方ではなく現実が反原発を具現してしまった。だから思うようにいかなかったのだろうが、もし311がなかったら、何をやっていたか