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New World

Mステを見ながら、釈然としないなぁ、といった風に娘が言う
娘:「これ、まるっきりhydeの歌詞! どこがユッキーなの!」
母:「そおねぇ、やっぱずっと一緒に過ごす間にユッキーはhydeを愛し始めてしまって、すっかり今では同化してしまっているのねぇ」
娘:「…」

うちの娘は、愛し合うのは男女間だけ!! という固い固定観念をもっているので、いくら腐女子教育をしても大丈夫。というか、ぜんぜん耳に入っていない。わたしがこの子くらいのトシの時は、稲垣足穂やジャン・ジュネ、それにもちろん森茉莉や澁澤龍彦を愛読していたものだけど。なーんてっても今では何が書いてあったかすっかり忘れているんだけど…。

しかし、CDをじっくり聴いてみて思ったのは、hydeはここまで荒唐無稽な歌詞は書かないなぁと。
たとえば「影さえも映らない世界」っていっても、物体に光が当たれば影はできるのである。「終わらない上昇」なんていっても、そんなものどう考えてもありえない。
こう考えると、hydeの歌詞がいかに真面目だったかが分る。
「New World」の歌詞は、どこまでも意味がなく、空虚だ。逆にいえば、hydeはここまで無意味になれなかった。
何か、遠回しな皮肉でも言っているようなアンバイになっているが、そういうわけではない。「でもhydeの歌詞の方が好き」とは思うけど。
「暴れる鼓動 時を超えて 響け I’m awakening in the new world」と、「歪む 残像 溶けて 流れていく」の間の間奏が特にいいなと思った。