☆職場にて

職場の人員不足で、おのおのの労働量がドンドン増えている。
さらに、先日主任が怪我をして「ぜったい安静」とかで戦線離脱した。
さらにナンバー2の副主任トトさんが、突然長期休暇願いを出して来なくなってしまった。

トトさんは小太りタイプで、ものすごく肥満というわけではないが、ピタンピタンと体にはりつく窮屈な白衣を着ている。
そのため、服が本来描く曲線からはみ出した肉が強調されてすごい。後ろから見ても横から見てもすごい。
ことに、前から見た時は、横溢したアブラミが汗だくの愛欲に消費されるのを待ち焦がれながら確実にその分より多く蓄積され、電力でいえばカウンターショック1万回分くらいのエネルギーとなって隆起しているのを目撃することになる。
わたしはいつも、そこから目が離せなくなる。
もちろん、そんなに見ていては失礼なのはわかっているし、必ずしも彼女は例外的に小太りなわけではなく、白衣のサイズの問題なんだと思う。が、ともかく彼女の肉に圧倒される。
そんなとき決まって思うのは、神ってことだ。
神は、空や大地を創った。ライオンや蝶や人間や葉っぱや、そのほかにもたくさん。
一方、人間が作ったものもある。ビルや自動車やボールペンやノートや、そのほかたくさんのもの。
じゃあ、彼女の肉の隆起は誰が作ったのだろう?
神と人間の共同作業、としか思えない。
神と人間がさほど意気投合せずに。
目的や動機を合致させることができないまま、美学とか哲学とか倫理とか愛とかともかくそういうのが全部面倒になって、突発的にケタケタ笑いながら創ったのだ。
えてしてその方が傑作が生まれることもあるしな、と場当たり的に期待をもって。
が、それは裏切られた。案の定。
日ごろは神のことなんて考えないし、第一神なんて存在していないというのに…

 

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