温暖化説の暴走にストップ

大人の科学シリーズ4 地球環境分析キット

先週、善良なる小市民であるわたしは、IPCCによる地球温暖化に関する「知見」の集積と、そこから導き出された「ほっとくとこうなる」という未来予測、そうならないために人類のするべきtoDOリストをまとめた文書を紹介した。それは「どうせならコピーしやすい普通のHTMLで公表すればいいのに」とか「なんか分りづらいな」と思わせる文書だったので、その点不満を感じたものの、「今すぐ始めないと大変なことに
なる!!」という切迫感に気圧され紹介したわけである。

が、その翌日、独自に張り巡らしているわたしの情報網に「地球温暖化説それは陰謀」という意味のページが引っかかり、「ブッーーー」と牛乳を吹いたのであった。(ちなみに牛乳はカルシウムの必要性を説くアメリカ畜産乳牛協会の陰謀にのせられて飲んでいるものである。ええええどうせ陰謀)「ちょっとーまた陰謀?! 勘弁してよー」と憤慨したのは言うまでもない。がしばらくして冷静になると、それならそれに越したことはなく、温暖化が嘘なら無理にエアコンを付けるのを我慢しなくていいし、万一免許を取ったらダサいデザインのエコカーではなくかっこいいガソリン車を選べるし、何かと好都合なのでいいや、と思った。

そんな日々の中、「総理大臣になったら」のマニフェストが温暖化関係だったので、あせった。IPCCの第4次報告にのせられた提言をして盛り上がっている姿を見たくない気分だったためだ。が、幸いにも「日本中の公園を森にします」という比較的マヌケな提案だったので、安心した。というか、日本中の公園の総面積ってどれくらいなん? 「国立公園」や「国定公園」も含めるの? と話を聞いているとそうではなく、街場の公園限定みたいなので、焼け石に水っぽいし、藪蚊が大量に発生しないかとか、バラバラ死体遺棄事件とか性犯罪者の出没とか(ゲストも言っていたが)そっちのがよほど心配だ。ただこの回は、IPCCの日本からのメンバーである「国立環境研究所」の人なんかも実際に来て、顔の見える形で語っていたのはよかったと思う。もっともその方の説明によれば、そのように頑張っても大して削減は見込めないみたいなので、ほとんどやるだけ無駄じゃないかって気にもなったが。

そんなで限りなく迷走している温暖化問題であるが、陰謀だとしても、残る疑問は残った。

1:温暖化が起きていないとは断言できず、それが人為的温室効果ガス排出によるものではない、とは100%断言はできないのではないか?
2:現に起きていると実感される気候の不安定さの原因は何か? 不安定さに由来するこの不安感を解消する言説はあるか?
3:化石燃料はどちらにしてもなくなるが?
4:環境問題はたくさんあるので、温暖化に関係したことと、そうでないものを分ける必要がある

5:すでに断言している科学者や政治家など関係者は、温暖化問題について前言撤回するとは考えにくい。どうする?

6:いづれ自動車会社などは全面的にハイブリッドカーなど「環境に配慮」した製品を作ることになるのだろうか。その妥当性は?

7:つまり温暖化は起きているのかいないのか? 前者なら原因は何で、どんな悪いことが起きるのか? IPCC以外の科学者はどう考えているのか
8:今、ほんとーにするべきことは何か?

まだ他にもありそうだが思いつけたのを並べた。ついで、それらを考える上で参考になりそうなサイトを紹介する。
☆1wikipediaによる地球温暖化。詳しく理論を紹介している。懐疑的立場として下の2サイトも紹介していた
☆2地球温暖化のエセ科学
☆3環境問題を考える

すでにリンク済みの☆2には「何ゆえそんな面倒くさい深慮遠謀を張り巡らすのか?」という疑問に対する答えがあり、それは「先進国が、発展途上国からもうけの一部をかすめ取るため」というものだったりする。なんというか、またユダヤかな? と思ったので少なくとも露骨にはそうではない答えだった。

☆3は本気で環境問題を考えているHPであり、陰謀めいた話はなし。あえて言えば「環境をえさにする」企業、そしてマスコミが陰謀の犯人ではあるが、陰謀にはシナリオと役者が必要であり、そこまであらかじめのシナリオがあるのかどうかは不明である。そんなことよりも、温暖化問題に真面目に取り組んだつもりで行政などが行う事業はコスト高という点で(コスト高はすなわち石油の浪費であるから)環境に悪影響を与え逆効果であると。大事な税金をそんなことに投入するなと、現在の環境行政を強く批判している。

☆3は、上に挙げた8つの疑問にも相応する答えを出している。いやそれ以上にビックリなのは、風力発電をはじめとした石油の代替エネルギーは軒並み無意味という結論が導き出されていることである。こことか。「環境問題対策として、石油代替エネルギー、中でも自然エネルギーがもてはやされている背景は、風や太陽光という、『童話的』なイメージによる。しかし、環境問題に対する社会的雰囲気を醸成するための『広告塔』という意味における風力発電導入の段階は既に過ぎた。環境問題とは優れて自然科学の問題であり、情緒的な判断を廃し、徹底的かつ科学的に吟味す」べしとしていて、童話的にはギャフンだった。

他にも「ハイブリッド」などをサイト内サーチ(ハイブリッド site:http://env01.cool.ne.jp とgoogle窓に入れる)してみると、面白い記述がたくさん出てくる。もはやこうなると、文明および石油の存在をどこかいまいましく思っていた自分自身の文明観を見直すべきで、今までとは反対に「石油バンザーイ。石油ありがとう!」と叫んでもいいかもーなのだった。それくらい石油はパーフェクトなエネルギー源で、そんなものが地下に埋まっていたこと自体が奇跡であり、神様からの贈り物?? (←非科学的)

つまり、石油がなくなったらハイそれまーでーよー(植木等)なのだ。人類がみな滅ぶというわけではなくても、相当に生存のスタイルが変わってしまうだろう。うん、どうなるんだろうねぇ。(しかしこのサイトは「温暖化はうそ」とは言っているが、「大気汚染」は強く問題視しているので、石油使いまくっていいとは言っていないと思われる。)(全ページ読んだわけではないので、他のことも書いたあったかも)

とはいってもわたしなどに、各理論が科学的に理解や証明できようはずはないので、とりあえず紹介した、ということに現在のところとどまるしかない。それにしても、IPCCの理論のほとんどは数値をいじくる「コンピューターシミュレーション」によるものらしいので、頼りないっちゃ頼りないのだ。また、☆3サイトの中心論文はやっとこ最近になって日本物理学会誌に掲載されたそうで、これで、「地球温暖化問題について、標準的なCO2地球温暖化説とこれに対する否定論が同じ土俵で対等の立場で検討されることになるのです。これはまだ第一歩に過ぎませんが、しかし画期的な一歩だと考えます。」とのことだった。
(No.257 2007/02/10の記事)

地球温暖化、この後が本番って感じだろうかな。

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