低金利ローンというのが出て来たけども。
前回7月のつづき。
多くの自殺者を出した「多重債務」問題。最近では払いすぎた利息分を取り戻す「過払い請求」や、グレーゾーン金利での複数の借金を、正常な金利で計算しなおす「債務整理」が一般化してきた。これにより、月々の支払いに追われ、返済のためにまたまた借金をするという、自転車操業人生を送っていた人(いや、他人事というわけではなく)にも、ようやく心の平安が戻って来たのではないだろうか。
そんな中、ちょっと気になることがあった。つい数日前のこと、毎月届くケーブルテレビの番組表の中に、こんなチラシが混ざっていたのだ。
「楽天クレジット 実質年利6.9%~ 最大限度額500万円」(写真)
この金利を見て感激した人はいないだろうか? でもって「楽天さんさすがだよーー大好き!」とウルウルした人は? とくに今現在27%あたりの膨大な金利できゅうきゅうと返済を続けている人の中にはいるんじゃないかと、思うのだ。そういう人が(いや、他人事ではなく)この金利を見て考えることは「この500万円を借りて、今の借金を返してしまおう」ということだ。
しかし、今の高金利の返済を低金利もので返すという方法、やめた方がいい、と言われている。
結局また、もとの高金利の方を借りてしまうおそれが残るし、それに、司法書士や弁護士事務所に相談して今現在の高金利の返済を整理してもらえば、最大で「過払い金発生」か、そこまでいかなくても、まともな利子で正常な返済ができる。つまり、自分のそれまでの金銭観や人生観も立て直すことが出来るのだ(無謀な取り立ても、司法書士や弁護士事務所と契約した翌月から全面的にストップする)。そのチャンスを棒に振って「新たな借金」を作ってもいいことはない。
他でも、「おまとめローン」と言われているものが、全般的にその原理があてはまる。
「今の返済をこっちで借りて返す」のでなければ、楽天の金利は実際安いから、借りるなとは言わないけれども、クレジット・ローン会社が今かなり追い詰められているだろうことを思うと、その救済のようにも見えてしまう。パッと見、自分への救済だと思えても、結局弱者(広い意味での弱者。気が弱いとか)から吸い上げるという仕組みに変わりはないのでは? と思える。
何にしろ、ちょっとだけ気合をいれて、信頼のおけそうな(できれば家からそう遠くない)司法書士や弁護士事務所に相談するのがよいかなと、思う。