動いている庭(本の感想)

みすず書房
発売日 : 2015-02-26

当方、10年前に中古住宅を買った。中古住宅には狭いながらも庭が付いていた。

子ども時代から高校卒業まで団地住まいだった。その後も寮に入ったり、アパートに住んだり、賃貸マンションだったから、庭を持てただけで嬉しくて、植物を植えまくった。

その前に園芸本も買いまくった。失敗したくなかったからだ。
最初に買った一冊は↓

よく見たら「失敗続きのガーデナーが最後に開く」本らしいが、ともかくわたしは最初に読んだ。
とても役に立つ本だった。今でもここに書いてある「バラはやめておいた方がいい」(ものぐさなら) 「芝生を植えてはいけない」(ものぐさなら) という教えは、おおむね守っている。
とはいえ、この本の教えの通りにいかなかったことも多い。
たとえば、ものぐさにもっともオススメの樹木として挙がっていた「ジューンベリー」が、思いのほか楽じゃなかった。うどんこ病になるわ、剪定しないとグチャグチャな枝振りになるわ、今年なんか、野生化した朝顔と雑草のつるに絡まれて、頓死しかけた。
ジューンベリー以外だと、手がかからないはずの「アベリア」は、勢いがよすぎて切っても切っても隣家に入り込み、剪定に追われてうんざりになった。

つまるところ、ものぐさOKとはいっても、最低限の手間を要するレベルは存在しており、わたしはその臨界点を超えていたのだ。

その後イングリッシュガーデンにも目覚めた。ポール・スミザー氏に傾倒しまくり、書籍は軽く10冊は購入。熟読に熟読を重ねた。
スミザー氏の本みたいな庭にしようと頑張った。
が、うまくいなかった。

イングリッシュガーデンは、一見するとナチュラルであるが、常に植物を観察し、細やかに手入れをしていないといけないのである。
そうでないと、すぐにボウボウに繁る雑草に居場所を追いやられたり、日陰を作られて日照不足になり枯れる。もしくは、いつのまにかナメクジやらアブラムシに食べられて消滅してしまう。
つまり、イングリッシュガーデンはナチュラルメークと同じで、ナチュラルに見えて本当は厚化粧、みたいな手間がかかっている。

6時間かけてナチュラル美肌を作っていたイザベルアジャーニ みたいなもんなのである。

イザベルアジャーニさん
イザベルアジャーニさん

で、今年の夏、うちの庭は爆発した。
つる性の雑草が、ジューンベリーもアベリアもイザベルアジャーニも、さらには頑健で知られるコデマリすらも締め上げて、全部枯らした。このつる性植物の名前は、調べが付いている。「藪豆」だ。

もう本気でウンザリした。これの駆除にどれだけの時間と労力を費やしたことか。いやさ、いっしゅの恐怖感すらおぼえながら「藪豆」と格闘した。

庭をコンクリで固めている家もよく見かける。格闘に疲れ果てたからだろう。おそらく。

わたしはコンクリでは固めたくない。金がもったいないからだ。

それで、悩んだあげく、今年の秋からはもう、イングリッシュガーデンとかはやめて、小さい植栽スペースをDIYで作って、その中にだけ、植物を植えることにした。

⇒続く。