インタビューレビュー:リアルサウンド

これはほんとに面白いインタビューだった。
どうしてはてなブックマークが3個と少ないのか不思議。 リアルサウンド なるサイトがパッと見ゲームとかのエンタメ系だからか、それとも文章が長くて敬遠されている?

もしも後者なら先に教えるが、いたってシンプルな骨子をもった曇りのない文なので、中学生でもちゃんと理解できる。

さてその骨子、大腿骨なみに一番大きい骨は……

日本では放送免許が政府から付与されている、という問題だ。

本来「放送局にとって政府は、最優先で監視しチェックしなければならない最強の権力」なのに、その相手から与えてもらっている。与えるのも剥奪するのも政府。本来、中立的な機関が審査などを行って与えるのが筋なのに。

わたしたちはよく、北朝鮮の報道番組の女性キャスターのしゃべり方に腹抱えて笑っている。あの人が、国家に完全に支配された報道の形だ。

日本のキャスターは和装こそしていないものの、同じようなもの、ということになる。
いや、北朝鮮と同じようなものとはさすがに思いたくない。けれど、あの女の人を見て無邪気に笑ってる場合じゃないのだ。

インタビューの後半は「『インターネット放送局』は成り立つか」といういたって興味深い内容だった。

かつて既存の新聞者やテレビ局は、他に類を見ない参入障壁や数々の特権的制度に守られているおかげで経営的にはかなりの余裕があり、だからこそ公共的な価値にコミットすることができました。しかし、今や若者は新聞を読まなくなり、テレビもネットに広告を取られて、既存のメディアはどこも余裕がなくなっています。その中で、どうやって公共的なジャーナリズムを維持していくのかは、メディア業界だけでなく、われわれ市民社会全体が真剣に考えていかなければならない問題です。

これほんと、ジャーナリズム大丈夫なのか? と思うこと多い。

わたしがとってる東京新聞も、9条守る意見の主張が多すぎて、別角度の思考を試みる取材とか、情報とか見かけないし。

それで思い出したけど「日本は世界3位(5位かも)の軍事力をもっている、つまり自衛隊は軍隊」(だから9条は欺瞞だし、海外の人もそんなの認めない。英語でいえばアーミー)的な意見を見るけど、いくらすごい軍事力があったとしても、国民が「軍隊」と認めなかったら軍隊じゃないでしょう? 認めた時点で首相から末端の兵士までの指揮命令系統のシステムが動き出すわけで。(小泉首相の時に軍隊でもないのにイラク派兵なんかされてしまった。あの悲劇は繰り返してはいけないのだ)

あと、人々の関心がVRとか拡張現実とかに向かって、いろいろ変質していってるというのに、それをどう見るのかっていう取材もないし情報もないし。
(メディアの全部見ているわけじゃないけど)

もちろん上記のような「放送免許」問題という、一番面白いイシューがジャーナリズムの対象になってるの見たことないし。
ただでさえ、ゲームや動画配信サービスやYouTubeに時間が取られてるのに、こんなじゃジャーナリズムに関心を持たなくなるの、無理もない。
特に若者。

そこが危なっかしい。これからどうなってしまうのか。