『シャーロック』2019年の秋冬ドラマ私的まとめⅢ
『シャーロック』
シャーロックといえばNetFlixの『シャーロック』も大好きでぶっ続けてみていた。
大変に面白いのだけど、モリーって悪玉キャラが出てくるのが気に入らない。モリーが誰かというと悪の天才。絶対悪。ゆるぎのないダークサイド。アタマが異常に良すぎて人間界が全部退屈すぎていつ死んでも良いと思っている。のだけど、アタマが良すぎてなかなか死ねないでいるうちに暇つぶしにシャーロックにちょっかいを出す。でもってシャーロックに「本当は犯罪が好きなんだろう」「本当は悪の刺激が好きなんだろう」てネチネチ囁く極上のいやなやつ。
こっちに言わせればそんなのいいから早くすごい名推理ですごい事件を解決してくれ。なんだけど、しかし、すごい事件のすごい謎解きってのは、やはり大変。シナリオライターが大変。だからモリーってキャラが必要なんだと思う。
ともかく、モリー(本作ではモリヤ)の存在はシナリオ書く人にとっての箸休めという位置づけで、それでもいい。実際、シャーロックに限らずドラマの世界はいつだって推理ものや探偵ものが花盛り。日本中いやさ世界中のドラマ作家が次々に殺人事件をこしらえるのに血道をあげている。今期だろうと来期だろうとドラマの半分以上で殺しが起きる。これ以上斬新な殺人、斬新な殺人動機、斬新な密室殺人、斬新なアリバイ崩し、斬新なトリックはムリ。
そんな中、ディーン・フジオカという異様に魅力的な男優(主題歌の作詞作曲歌唱もこなすマルチぶり)、ワトソン役に好感度ナンバーワンの岩田剛典、事件解決をほまれに頼り切っている警視庁刑事部捜査一課係長に佐々木蔵之介、係長にあきれながらも忠実に補佐する巡査部長小暮クミコに山田真歩、という布陣だ。
係長と部下のグレの掛け合いが面白いのでもっと見たかった。ただし、10話でいきなり『君が代』を歌い出した佐々木蔵之介演じる係長。ど、どうしたの? って不気味すぎた。これにはネットも騒然とし「鳥肌たった」「ぶきみ」「こわい」との声多数。(ソース)
ところでここで告白すると、最終話の途中で録画が切れていた。
うーーーん困った。いったいどんな展開だったのかと調べたらフジ月9『シャーロック』最終回に視聴者ガッカリ!? 黒幕が「無名の俳優」「まじ誰?」と不満噴出(2019/12/17 18:50)|サイゾーウーマンと、勝手なコメントが殺到している模様だ。いやいや、もともとモリーは誰でもいいのだ。モリーは犯罪を楽しむワレワレに内省をうながす役割だ。だから特に有名俳優がやる必要は無い。
こうなったらディーンフジオカさん、中国語ペラペラみたいだし、上海あたりを舞台にアジア版『シャーロック』をぜひぜひお願いします。
アジアの片隅の日本の片隅の埼玉在住 一シャーロック中毒より。
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