太田さんと竹野内さん
「『いじめをなくそう』というスローガンを禁止します」という身近ないじめ問題だったからか、読み応えのあることが多く書いてある。文章の上手い下手じゃないんだねこういうのって。
うち的にもいじめは常に微妙でコワイお化けみたいなテーマで、以前末次郎が小学校5年生だったとき親の集まりで、上履きが隠されるという出来事が起きていることが話題になった。上履きが隠されるってどういうことなのか、他愛のないいたずらなのか、それとも陰湿ないじめなのか、先生の話だけでは判断が付かない。判断しだいでものすごくコワイ暗闇の沼地に引き込まれそうで、だからさっくり軽い方向に持っていきたいのだけどその弾みもつかない、という宙に浮いた嫌な感じだった。
その出来事は一応の決着がついているみたいで、隠されたほうのお母さんは、先生の対処の仕方が不満だったらしく「どうしてその後の経過を電話で教えてくれなかったのか」と詰め寄っていた。お母さんは、上履きを隠されるという出来事に潜んでいる(かもしれない)最悪の暗闇を見ていたのだろう。感情的なやり取りがなされていた。細やかに電話でフォローするのが、この場合担任としての正しいあり方だった。けど、年齢が50代で昔のやり方に慣れた人だったせいか、細かに対応しなくてはならない今の時代の母親気質が分っていなかった。その後、すべてにわたって大雑把だった先生は、母親たちからの攻撃がやまないまま、定年には早いのに5学年が終わった時点で退職してしまった。
わたしももちろん例外ではないのだけど、母親はピリピリと神経質で馬鹿馬鹿しいほどだ。
こんなこと言うタイミングではないかもーだけど、学校での関わりの中でどうして父親はいつも不在なのかと思う。
仕事が理由なんて変だ。どんな仕事にしろ、変だ。
今竹野内豊主演で「家族 妻の不在・夫の存在」というドラマをやっていて、妻(石田ゆり子)がなぜ不在なのか忘れたけど、その分夫の方が保育園の行事関係、役員関係を引き受け、仕事そっちのけでバザーなどをやっている。これは、実に今日的なドラマだと思った。というか、こんないい男が保護者会に現れたら色めきたって、現実には皆おスマシ顔をするんだろうけど、考えただけでワクワクする。
という事が言いたいのではなく。
男女は社会のどの場所でも限りなく半々であってほしいと、そういう事が言いたい。
それに、それで不倫が増えるなら増えるで構わないのだ。それはもう、子供達同士の陰湿ないじめ問題ではなく、大人同士のお話なのだし。