太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中。「知事・市長選挙の立候補は禁止します」
ちょうど放映の数日後「4月統一地方選の前哨戦、宮崎・山梨・愛媛の3県知事選が投開票」されているので、タイムリーなテーマ。
番組によると、知事や市長には人事権、予算の配分、条例の制定などで強大な権力が与えられ、その結果企業などと癒着しやすく、中には、特定の候補者に投票させるため、企業がバスで従業員を投票所に連れて行く!!ケースもあるという。
そんなで市民の関心はどんどん薄れ投票率は下がる一方、50%程度は当たり前、広島などはもう20%台とのこと。
■宮崎県:66・23%(前回を上回る)
■愛媛県:43・12%(過去最低)
■山梨県:66.23%(前回67.45%)
余談だがこういうことも書いてあった。
●朝日新聞社の出口調査によると、東氏は無党派層の56%から得票している。各紙の出口調査でも同様の結果が出ており、これが当選の最大の原動力であったことは間違いない。
【しかし、東氏の得票には無党派層にとどまらない広がりがあった。自民支持層からの票は、「自公推薦」の持永哲志氏を上回り、民主支持層からの票も、民主の支援を受けた川村秀三郎氏と互角だった。公明支持層も3割近くが東氏に投票し、持永氏への票は6割に満たなかった。公明が特定の候補を推薦したケースとしては、例を見ない歩留まりの悪さであり、小泉政権時代の必勝パターンだった「自公推薦」が3位に沈むという惨敗だった】
ということで、そのまんま東氏公明票まで取り込んだ模様。
番組は今までと趣向を変えて、前長野県知事の田中康夫氏をメインゲストに、差しで太田氏と論戦。といってもほとんど田中さんがひとりで喋り倒していたので、一度見ただけでは何を言っていたのか不明なので、<田中康夫氏の言っていたことだけ>を、録画からここに再録してみる。
※以下()内はわたしの注釈
知事や市長(の選出方法)だけ変えても、年4回しか議会のない県会議員の給料が知事と変わらない(くらい高い)のでは何も変わらない
(田中氏の提案としては)県会議員の給料を年間70万円(と、うんと安く)にする。それによって、利権ではない意見が出、欲にとらわれない人が集まる
(しがらみ回避のための提案)選挙のとき、4人とか5人の名前を書けるようにする。そうすると、そのうちひとりはしがらみかもしれないが、他はそうでなくなる
官僚ってのは、国家公務員も地方公務員も国民所得の2.15倍の給料もらっている。
だから既得権の人。建前ではいいこといってても各論になると天下り先がなくなるから足ひっぱる。
国だって、閣議の前に事務次官会議があってそこで決めるんですよ。
でもたとえば国土交通省の人がいったことを厚生労働省の次官は反対しないんですよ
それと地方の非常勤特別職の制度を変えないとダメ
も一個はね、地方議会の人数増やして
みんなが投票に行かなきゃしょうがないんですよ
そうでなきゃ組織の人の思うツボ
こんな状況で絶望もせず頑張った田中康夫氏。氏によると「政治は恋愛」だそうだ。
そのまんま東氏も頑張ってほしいものである。
ちなみに太田氏のマニフェストは「立候補制を止めて知り合いの中からいい人を選ぶ」というもので、この案の通りにやったら、真っ先に都知事にされるの太田さんだろうなぁ。
そりゃ太田氏が都知事になったら面白そうだし満更なってほしくないわけではないが、やはりそうなると、この案の通り「素人が職業のかたわら」やるとしても、テレビラジオの仕事は減らさなきゃならないだろうし、発言内容も今以上に慎重にならざるを得ないし、いやそれ以上に、いくら頼まれても都知事なんかやりたいか?
しかし地方自治という、ある種国政以上に重要なテーマだし、自民の憲法改正案の中でも、なんか「道州制」なんていう変なアイデア出てたし。
当ぶろぐでもここ数回「君が代」「国旗」関係を取り上げたが、ああいうのは、ワールドカップやオリンピックなどの外国を相手にするイベントの時に意味をもつもので、入学式や卒業式などの国内行事にとって必要なのかって話で。
それだったら、国旗のかわりに県の旗(なんてのがあるとしてだが)を掲揚する方が、よほど生活実感に根ざしているはずで、わたしなども、インターネットを始めるようになって初めて関東以外に住む人と交流したりしたが、実に関東とは違った生活経験の中にいる。そして、東京中心に陥りがちな言説群に対してかなり批判的だ。関西では「どーなってるの?」の司会者も小倉サンではないのだと聞いてビックリしたことがあるが、驚いている方がおかしいのだろう。
むりむり国に忠誠を誓わせる方向なら道州制って、その地に住む人を無気力にするだけじゃないだろうか…